アメリカが主導する有人の月周回探査計画「アルテミス2」で、アメリカとカナダの宇宙飛行士が搭乗する宇宙船オリオンが月の裏側の飛行に成功、人類が到達した地球から最も遠い距離の記録を56年ぶりに更新しました。
月は自転と公転の周期がほぼ同じ(27.3日)だそうで、そのせいで常に同じ面だけを見せています。
地球の重力と月の引力の相互作用によって起きるこの現象が「潮汐ロック」
内田裕也さんが名付けたようなこの現象が起きているので、肉眼でも望遠鏡でも "月の裏側" は見る事ができません。
"月の裏側" でロックと言えば!
ピンク・フロイドのコレですね。
そのまんまのタイトル、「The Dark Side Of The Moon」
決して見る事ができない月の裏側は、人間の深層心理の暗喩。
そして、このアルバムの邦題が「狂気」
♪ 狂人は芝生の上にいる
♪ 狂人は芝生の上にいる
♪ 遊びやヒナギクの花輪や笑い声を思い出しながら
♪ 狂人どもは小道にとどめておかねばならない
♪ 狂人が広間にいる
♪ 狂人がうちの広間にいる
♪ 新聞の中の彼らの折りたたまれた顔が床に向けられている
♪ そして、新聞配達が次から次へと持って来る
♪ そして もしダムがあまりにも早く決壊して
♪ 丘の上に場所がなかったら
♪ お前の頭が暗い予感で爆発するなら
♪ 俺は月の裏側にいるお前に会うだろう
♪ 狂人が俺の頭の中にいる
♪ 狂人が俺の頭の中にいる
♪ お前は刃物を振り上げ 変化を起こす
♪ お前は俺が正常になるまで何度もやる
♪ お前はドアの鍵を閉め そして捨てる
♪ 俺の頭の中に俺じゃない誰かがいる
♪ そして雲がはじけ 雷が耳の中で鳴れば
♪ お前は叫ぶが 誰にも聞こえない
♪ もしお前のバンドが違う曲を演奏し始めたら
♪ 俺は月の裏側にいるお前に会うだろう
この曲のタイトルは「Brain Damage」
抑圧された人間の精神が狂気に支配され、正気の象徴である太陽までが日食によって月に侵略される.... というテーマのトータルアルバムの中でほぼ終盤になるこの曲でついに「月の裏側=Dark Side Of The Moon」という言葉が登場します。
元々この曲のタイトルは「Lunatic」だったそうで、これは「Brain Damage」とほぼ同じ意味なんですが、Brain Damageが脳損傷=医学用語なのに対し、Lunaticは「狂った」とストレート。
月の女神Lunaに由来する言葉で、ラテン語の月=Lunaと同じ。
月の満ち欠けが人の精神に影響すると考えられた事からの派生語です。
歌詞では冒頭から、
♪ The Lunatic is on the Grass(狂人が芝生の上にいる)
と歌われ、次には狂人はうちの広間に。
ダムの決壊は精神状態を示しているのは明らか。
そしてついに狂人は頭の中に侵入します。
ロジャー・ウォーターズがシド・バレットをこの時点でどう意識していたのかはわかりませんが、次作『Wish You Were Here(邦題:炎)』へ確実に繋がる世界観。
ちなみに、
月の裏側の撮影は1968年のアポロ8号が初めて撮影して以来、アポロ17号まで継続して撮影に成功しています。
月の裏側=The Dark Side Of The Moonの飛行に成功。
もう一度書いときます。
ピンク・フロイドのこのアルバムの邦題は「狂気」
連想ゲームのようにこの人が浮かんで来るのは私だけ?
トランプ大統領は、月を周回するNASAの宇宙船に搭乗している4人の宇宙飛行士たちと電話を通じて対談、「全世界に感動を与えた」と称えました。
※ピンク・フロイドのアルバム『The Dark Side Of The Moon(狂気)』の中で正に ♪Dark Side Of The Moonという歌詞が歌われる「Brain Damage」の邦題は、
「狂人は心に」