かつて "ヨーロピアン・ロック・コレクション" というシリーズが発売されていたんですが、その中でもトップクラスの人気を誇っていたのがこのオザンナというバンド。
『Palepoli』(1973年)
カンツォーネとフリージャズをルーツにして独自の進化を遂げた、プログレ界のガラパゴス・イタリアが誇る暗黒集団の3rdアルバムです。
彼らの特徴をひと言で表現するなら、
「ダーク」
マジカル.... と英語で言うより日本語で「呪術的」と言った方がピッタリ。
オープニングから、どこの国の何の儀式?と思うような雰囲気。
幻想的・神秘的なフルートとメロトロンが効果的に使われ、銅鑼の音が鳴り響く....
今風に言うなら「エモい」のでしょうかね?
イタリア映画界の巨匠フェデリコ・フェリーニやパゾリーニの一連の作品を彷彿とさせるエロチックさも感じられます。
イタリアのプログレね、はいはい... と深く考えないで聴いてると、想像以上のハードさにも驚き。
プログレ王国・イタリアの最高到達点かもしれません。
間違いなく初期キング・クリムゾンの過激な部分の影響を受けてますね。
アルバムタイトルの『パレポリ』は、メンバーの出身地であるナポリの古代名で、ギリシャ人入植地を指すんだそうです。