「モーツァルトって嫌いやねん」
”浪花のモーツァルト”と呼ばれたキダ・タローさん、実はモーツァルトがお嫌いだそうです。
曰く、
「曲の持って行き方が嫌いやねん。曲の前の方でしょーもない事やって、後ろを浮き立たせようとしよる」
天下のモーツァルトを、「しょーもない事しよる」と切り捨てるのはこの人ぐらいでしょうね。
何年か前にこのブログでキダ・タローさんのCDを紹介した時に書いた事ですが、昔むかし、ラジオ番組でキダ・タローさんがアマチュアバンドの審査員をされていた事がありまして、出演バンドに対する愛情あふれる毒舌が人気でした。
その番組に私のバンドも出た事があります.....
オリジナルではなくて桑名正博さんの「Road Machine」をやったんですが、その時にドラムの奴がねえ..... 緊張してたのか、ものすごくモタりやがって。
審査員のキダ・タローさんには当然のように見抜かれてました。
「ドラムの子、緊張したはったんかな、佐渡おけさやったね」
我々「こいつ、あんまり練習に来ないんですよ〜」
キダ・タローさん「練習に来ないんですか?」
我々「そうなんです」
キダ・タローさん「そらあきませんね。そういう時、どうしたらええかわかります?」
「え....? どうするんですか?」
キダ・タローさん「(真顔で)しばくんです」
でも愛ある毒舌でした。
関西人にとってキダ・タローさんの音楽は生活の一部ですから。