少年時代からウン十年経った今にして思いますが、
子どもの頃というのは、基本的には自分のことを考えればよい時期です。
子ども本人もまわりの大人も、
子ども自身の成長を第一に考えて行動すべきです。
その期間を十分とって、本人が立派に成長すると、
そこではじめて他の人のために十分な貢献ができるようになるのです。
(でも実際には、子どもの方が大人よりも周囲がよく見えていたり、
周りのことをよく考えていることも多いです。
子どもにハッとさせられた経験を持つ大人は多いはず)
そういうわけで、私は仕事を始めるまでの期間、
あまり世間と交わることもなく、自分の関心を深めることに集中していました
(立派に成長できたかどうかは疑わしいですが)。
そうだからこそ、現在の仕事に就くことができたと言えます。
だんだん年を重ね、仕事を始め家庭を持つようになると、
いよいよ自分のことばかりを考えるわけにはいかなくなりました。
他者との責任ある関わりが増えるにつれて、
直面する問題も増えていきました。
しかし前回書いたように、
学問と人生とは切り離されたものですから、
そうした種々の問題について、
私が学んできた学問は直接答えを示してはくれません。
いわゆる自己啓発書などを読んだり、
ネット上で情報を探したり、
コロナ以後はネット上でライヴを見たりしました。
一種の放浪と言えるでしょう。
それらの内容は参考になりましたが、
同時に、自分がこれまで学んできた内容と
通底する部分が多いことにも気づきました。
現在の自己啓発も、その源流の一つは中国思想と言えますから、
それは当たり前のことです。
上記のように、現在中国思想を学問として研究する場合、
個々人の生き方とは切り離されたものになります。
しかし中国思想の内容や、歴史的な影響から考えて、
中国思想と人生を切り離すのも一種のブロックなのではないか、と思いました。
思想の内容は、読者に近づけてもっと自由に読まれてよく、
むしろそうすることが自然であり、
そうしなければ何のために読んでいるのか分からなくなるのではないか、
と考えるようになりました。
こうしたわけで、このブログでは、
中国思想から得られる、
よりよい人生のためのヒントを発信していきます。