で、どうすれば耐震性がアップするのかということなのですが、
上記の直下率に付随して、建物の揺れに対する強度を上げるためには、
・直下率を上げて
・構造用合板を耐力壁として使い、バランスよく配置して
・重心と剛心(建物の一番強い部分)を近づける
ということになろうかと思います。
あとは、主に柱の接合に使う金物に関する施工不良やらがかなり多いみたいですね。
・金物の施工不良に注意する
この金物については知識がないと見てもわからないような気がします。
現場の検査で発見するしかないので、その辺はどうやって担保するのか。
ホームインスペクションを頼むのか。
熊本地震ではアパートの倒壊も記憶に強く残っていますね。
後の調査では、3棟のアパートが倒壊して、3棟とも
接合部の金物をクギ打ち程度のもので軽微に接合していて、
かつ
耐力壁のバランスが悪かった。
ということなのです。
しかしこれらは木造軸組工法の話なので、
2×4とか、軽量鉄骨とか、そういうところの検証はありませんし、
耐震化というところでいうと、一番頑張って考えないといけないのが、
木造軸組工法ということなのかな、と。
なかなか難しい話です。
熊本地震では前震と本震と余震がありましたが、
前震の段階では倒壊していなかった建物が、
本震で倒壊する事例がいくつかあったようです。
1回ではなく、複数回で来る地震にも耐えられるのか。
そういう想定が必要な時代です。
洪水についても同じですよね。
過去経験したことのない、統計上は想定できない雨量を想定しないといけない。
津波もそうでした。
十何メートルもある高さの津波を想定できたのかわからないけど、
想定しないといけない。
想定外を想定する、そういう時代なのでしょう。