私立中学の文化祭を見ると、学校の様子がよく分かると言われます。
新型コロナの影響で、この3年ほどは私立中学に行ける機会が大きく減りました。
でも今年は、久々に色々と見学しやすいと思います。
とりあえず、ゴールデンウイーク中に、難関男子校の文化祭があります。
■武蔵中4/29祭、30日
■麻布中5/2~4
■聖光学院中4/29祭、30日
女子校の文化祭の多くは、どんな性格の受験生が見ても、悪い印象は持たないと思います。
装飾は華やかで、凄い出し物、親切な応対。これは凄いなと感じるでしょう。
でも難関男子校の文化祭は、自由に活動させていますから、すごく「クセ」が出ます。
難関男子校を見学する際に知っておいた方が良い点です。
(1)まじめな展示でも行列ができることも
多くの学校の文化祭では、楽しい企画に行列ができます。
でも、まじめな文化部の展示教室に入るのに行列に並ぶ必要がある学校があります。
武蔵、麻布、筑駒、灘といった難関男子校の文化部では、行列ができやすいです。
ですから時間帯によっては、1時間半滞在しても見られる団体が少しだけの時もあり得ます。
難関校には、小6は少ししか来ません。小6なら麻布に手が届きそうな成績上位生しか来ませんが、小3だと成績に関係なく来るのです。
(2)装飾と案内は、いい加減
難関男子校は、先生からの指導はほとんどありません。生徒の自由に任されています。
先生から「展示物が分かるように目立つように看板出さなきゃ」とか「行列ができたら、こう並んでもらおう」などと細かい指導は無いでしょう。
ですから、団体によっては、発表する中身は凝っていても、装飾無し、案内無しで、実にいい加減に見えるかもしれません。
後夜祭の開始が、公表されていた予定より1時間半遅れても、説明もお詫びも一切ないなんてこともありました。
男子校は、こんなもの、と考えたほうが良いかもしれません。
(3)校内は汚れるもの
女子校と違って、男子校の校内は普段から汚いのが一般的です。
文化祭当日でも、ゴミもホコリも廊下に散乱しがちです。
難関男子校は、細かな生活指導をあまりしない自由な学校が大半ですから、文化祭前といっても掃除は徹底しないのです。
特に午後2時以降は、ごみが廊下に散乱しやすくなりますので、「校舎が汚いからダメ」とは考えない方が良いでしょう。
例外もあって、たとえば20年以上前ですが、京都の洛南中高(当時男子校)では、校内は靴を脱いでスリッパ無し、靴下で歩いて見学する形でした。ところが校内を30分歩いても、靴下が汚れないのです。徹底して掃除をしたとしか思えず、凄く感激しました。
(4)低学年は午前中に短時間の見学
小3くらいで難関男子校の文化祭に出かける親子も多いです。
人ごみの中で長時間いると、疲れてしまい、印象が悪くなりがちです。
ですから、
★なるべく午前中に行く。
10時頃なら人はまだ少なく、校舎も汚れが少ないです。
午後3時過ぎに目立つ在校生が廊下に座り込むような光景は、目立ちません。
★2時間以上いない
全部見ようとすると、低学年の子どもには大きな疲労になります。
1時間半くらいをメドにして、「どうしても見たい」と子どもが行った時だけ延長しましょう。
★校内の飲食店、最寄り駅の飲食店は大混雑
校内の飲食店は、混雑すると思いましょう。
また、男子校の飲食店は、親切な応対も、キレイな装飾も期待しにくいです。
また最寄り駅の飲食店も、土曜休日であることも加わり混みます。
男子校文化祭は、体力的に疲れるのを覚悟したほうが良さそうです。
★受験生が文化祭を見学するコツ↓
以前まとめた記事です。
★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★
私は今までに多くの私立中学の文化祭を見学してきました。
高校教育の学校行事・特別活動・校風に関する修士論文を書いたことがあり、もともと興味関心はあったのです。
たとえば今年・昨年のいずれかに、東大合格者を30人以上出した学校を確認したら、こうなりました。
×見学してない(2校)
西大和、渋渋
〇見学した(23校)
開成、筑駒、灘、麻布、聖光、渋幕、桜蔭、駒場東邦、日比谷、栄光、横浜翠嵐、海城、浅野、早稲田、ラサール、東海、久留米大附設、浦和、甲陽学院、豊島岡、女子学院、筑波大附、旭丘
25校中23校ですから、9割以上です。
九州旅行をするのなら、ラサールや久留米大附設の文化祭日程に合わせて出かけるというノリです。
難関校は、伝統があって個性豊かで、奥深いんですね。
遠方の私立だと他に、洛南、大阪星光、東大寺学園、広島学院、愛光などにも出かけて見学しました。
今年は4/30と5/2に見学に行こうかなあ。