奇跡の合格。入学後の授業についていける? | 中学受験講師ブンブンのブログ

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中学受験の塾講師とプロ家庭教師をしています。指導のあり方、入試情勢、教えて思うことなどについて、書いていきます。

多くの中学受験生は、自分の成績よりもレベルが高い学校を受験します。

偏差値50の受験生なら、偏差値54とか56の私立中に挑戦することが多いでしょう。

(もちろん実力相応の50とか、抑えの45の私立中も受ける人が多いでしょう)

今回は、「実力よりレベルが高い挑戦校に、奇跡的に受かって、ついていけるか」という話

 

偏差値50の生徒が、偏差値58の私立中学に合格したとします。

ほとんど合格は無理と思っていたのに、奇跡的に合格できました。

ここで不安なのは、この点でしょう↓

「実力より数段レベルが高い挑戦校に入学して、ついていけるか」

進度が速い授業についていけずに「深海魚」になってしまうのではないかと考える人がいます。

 

私は「合格できたなら喜んで挑戦校に入学しましょう」「ついて行けます」と基本的に答えます。

この点をまとめます。

 

★第一志望校なら頑張れる

第一志望校に合格できたのなら、非常に嬉しいです。

十分すぎるほど意欲を持った状態で、入学式を迎えられます。

偏差値的に厳しいのは分かっていますので、「人並み以上に努力しないと学年順位は下の方」と分かっているでしょう。気を引き締めて努力を続ける必要が当然あります。

大手塾に通っていたなら、「自分より上のクラスだった〇〇君も同じ中学に入学するんだから、スタートの時点ではビリに近い順位」とイメージできていると思います。

そもそも辞退する選択肢はありえません。頑張りに頑張りを重ねて、おそらく無理だと思っていた私立中学に挑戦した結果、運の良さも加わり奇跡の合格を勝ち取ったわけです。大学入試の6年後も、努力は大変だけど、合格という結果が待っていると十分すぎるほど実感できたのは大きいです。

 

★中1は時間をかければついて行ける

入学してすぐの中1は、勉強時間の確保で十分ついていけます。センスや頭の回転は、あまり影響しません。

中1の数学は、正負の数、方程式、中1の英語は単語練習など、「難しくはないけど基礎を地道に繰り返し練習する」のが大切な内容です。

天才肌の生徒でも「難しい文章題を20分かけて正解して充実感を得る」なんてことはほとんど無く、守りの勉強です。英単語20問中19問書けても、1問ミスしたらダメというのは面白くないでしょう。

センスが劣っても、努力でカバーしやすいのが中1の勉強です。

中1で努力の習慣が定着すれば、中2以降も深海魚になるのは防げるでしょう。

 

★特に有名私大の付属なら問題無し

推薦率の高い私立大の付属でしたら、全く問題ないでしょう。

早稲田、慶応、明治、立教などの有名大学の付属は、推薦で系列大学に進む率が高くなっています。

たとえば明大中野高校では卒業生414人のうち、81%の339人が明治大学に進みました。

早稲田実業からは卒業生418人のうち、97%の409人が早稲田大学に推薦されました。

難関学部の推薦枠を手に入れるには、学年でも上位の成績が必要ではありますが、推薦枠が80%以上あるのは心強いです。

大学付属の中高は、学校による差はあるものの「苦手教科を作らず幅広い学力」を求める面があります。「入試に必要な3~4教科に絞って頑張る」受験校に対して、「全教科まんべんなく頑張る」付属校という傾向です。

こちらも、他の生徒より2割多く頑張るくらいの覚悟さえあれば、授業についていけないことはないでしょう。

 

 

参考までに、成績を維持するのに、次の2つが大切だと思います。

●クラブ活動で勉強をサボらない

最も心配なのは、長時間練習する運動系クラブの影響です。

電車通学に時間がかかり、練習で疲れます。

疲れても、それを口実に勉強をサボらないのが非常に大切です。

ハードな運動部に入っても、最低限の勉強を必ずする覚悟を、運動部に入る前に確認したいです。

ただし、適度なクラブでしたら、ぜひ加入したいです。

知っている高3の先輩の受験結果は大きな刺激になります。

好きな先輩が、普段から英単語集を離さず努力して早稲田に入ったら、「あれだけ努力する必要があるのか」「あの先輩のように早稲田に入りたいな」と思うものです。

残念ながら浪人となった先輩から「お前たち、英語だけは手を抜くなよ。高3からだと手遅れだぞ」という一言は、非常に強いアドバイスになります。

 

●私立中入学後の塾通いは、半年後のため

私立中学に入学後に、塾通いする人がいます。

個別指導なら別ですが、クラス授業ですと、塾の進度と中学校の進度がズレることが多くなります。

中間テスト直前に、塾ではテスト範囲外の勉強をするわけですから大変なのですが、結果的に半年先には実力がついてきます。一喜一憂せずに、実力をつけることを考えたいです。

私は塾側の人間という事情もありますが、週1回の塾通いは大きな刺激になり、メリットがあります。自分が中学入試で偏差値50の私立中に入ったとして、同じ塾のクラスの偏差値60の私立中の生徒を、小テストで簡単に抜かせるのです。中1の時期は、地道に英単語や計算を復習すれば、一定以上の良い点がとれるのです。(逆に、偏差値10低かった奴に抜かされた、ヤバい!という刺激にもなります) これは特に大きな刺激になります。

 

 

《追加です》反対の要素もあります

 

 

★私は中学入試のプロ家庭教師で、算数・理科を教えています。

 当面リモート指導で生徒募集をしています。

★ゴールデンウイーク限定の3回短期弱点補強指導も承ります。