成功報酬は非現実的 | 中学受験講師ブンブンのブログ

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中学受験の塾講師とプロ家庭教師をしています。指導のあり方、入試情勢、教えて思うことなどについて、書いていきます。

プロ家庭教師は効果がありそうだけど高い、というのが一般的な感覚だと思います。

高い料金を見て、次のように感じている方もいると思います。

「実際に成績が上がるなら、時給7000円でも高いとは思わない。でも、ホントに上がるのか分からないのに、高い料金を払うのには抵抗がある」

効果がなかったら無駄金になってしまいそうです。だから、依頼するのに、躊躇してしまうわけです。

 

ならば、成功報酬にしてはどうかと考えることがあります。

「時給は3500円に抑えて、最終的に志望校に合格できたら時給7000円にして、差額をまとめて支給」

「時給は2000円で指導して、志望校に合格できたら成功報酬100万円」、というような形です。

ですが、この合格したら成功報酬を出す形式は、現実的ではないと考えます

 

理由は単純です。

成績を大きく上げても、成功報酬がもらえないことが想定されるためです。

★受験できない時も

入試の時期にインフルエンザで寝込んだら、受験すらできません。

受験できなければ、当然合格できません。

成績を大きく上げて、合格確実になっても、成功報酬がもらえません。

 

★志望校を変更した時

たとえば、こんな例が考えられます。

指導開始の6年夏の偏差値は53。偏差値59の芝中学が第一志望で、偏差値57前後まで伸ばした場合を考えます。(偏差値は四谷合不合80%です)

1月の併願校、芝浦柏(偏差値53)と専修大松戸(偏差値52)には合格。でも専修大松戸は1/20が不合格でしたが、1/26に合格を取りました。2月1日の芝中学を受けるのが怖くなり、巣鴨(偏差値55)に受験校を変更。

御家庭側は「1/20の専松が不合格」「模試でも偏差値57で、合格確実圏内に入っていない」と考えます。

家庭教師側は「合格に手が届くところまで成績を上げた」「芝中学を受けないのは家庭側の一方的な変更」と考えます。

これだと成功報酬をどうするか、もめそうです。

 

更に極端な例だと、現在は偏差値45だけど偏差値54~57の大妻に何としても合格させたい。

成功報酬200万円出すから何とか頼みます!とプロ家庭教師に依頼したものの成績は45前後で低迷。相当厳しい成績です。

大妻は2月1日から4日まで連日入試をしますから、プロ家庭教師は「4日全部大妻を受けましょう」「抑えは2月1日午後や千葉埼玉にすべき」と主張したくなります。家庭教師が、現実的な志望校に変更するアドバイスが、成功報酬もらえる可能性を手放すという「利益相反」とも言える状態になりかねません。

 

こう考えると、成功報酬は、よほどの条件が揃わないと非現実的と言えると思います。

 

(↑経営危機でも頑張っている「銚子電鉄」のお守り)

 

中学受験のプロ家庭教師選びで、以前こんなことを書きました。↓

ここ数年は、「入試問題をバリバリ解けるプロ家庭教師が大半になっている」、ただし「指導方針が先生によって大きく違うので合わない先生を選ぶと悲惨になる可能性がある」のです。

よほど変な入試問題でなければ、解けて当たり前です。ブログを書いている先生なら、どんな指導をするかを読み取って、合わない先生に無駄な料金を払わないように努めるのが適切だと思います。

 

 

【御案内】

私も中学受験のプロ家庭教師をしています。

千葉と東京23区を中心に、算数・理科(必要なら社会も)を教えます。

9月からは平日は空きがありません。

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「6年生の過去問指導」「4年5年の月2回の指導」もできます。