『アーモンド』 ソン・ウォンピョン
こんにちは。最近は、暖かい日だったり、寒い日だったりと気温に変動がありますね。風邪などひかないように気を付けて過ごしてください。特に今の時期なんて熱があったら、もしかしたら、、、なんて考えて悪化してしまいそうですし。今日は、一日で一気に読んでしまうほどに面白かった本を紹介します。『アーモンド』 ソン・ウォンピョン著 矢島暁子 訳こちらの本は、去年、つまり2020年版本屋大賞・翻訳小説部門第1位を受賞しました。そうなんです、翻訳部門で。韓国の小説なんです。韓国の小説を読むのは初めてです。丁度、一年前ですね。今は、2021年の本屋大賞ノミネートで盛り上がっています。去年の本屋大賞は、『流浪の月』でした。あれからもう一年が経ったのですね。この本は、前からずっと気になっていて、買おうかどうしようか悩んでいたのですが、最近図書館に行って探したら、偶然予約もされていなく、あったんです。何という奇跡。まあ、一年経過してますからね。あらすじは・・・「ばあちゃん、どうしてみんな僕のこと変だって言うの?」「人っていうのは、自分と違う人間が許せないもんなんだよ」扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖を感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。母は、感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」を丸暗記させることで、なんとか"普通の子"に見えるようにと訓練してきた。だが、母は事件によって植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちになってしまう。そんなとき現れたのが、もう一人の"怪物"、ゴニだった。激しい感情を持つその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく──。読んだ感想としては、本当にすごい小説。面白い、感動する、今まで読んだことのない物語。何て言えばこの本の良さが伝わるか分からない。是非読んで確かめてほしいと思います。久しぶりに良書を読みました。話題の本読んでいても、心が熱くなる、誰にでもお勧めしたくなる、そんな本て、1年に一度出会うか出会わないかぐらいの頻度ですよね。それくらいのものでした。特に、良書というのも中々出会わない気がする。中学生の国語に出てきてもおかしくないような、道徳の教科書に出てきそうな感じです。中高生にもお勧めできる。小学生には難しいかもしれないけれど。学生の私が読んでも十分に面白いものでしたし、アマゾンの感想や評価を見ても、年代を問わず読めるものだと思いました。*ここからはネタバレ含めて書きます。書店員さんの書評でこんなのがありました。“国内外問わず、今年読んだ中でナンバー1作品。この物語は無垢な愛に溢れているから、きっと何十年経ったとしても色褪せることなく貴方の心の中で愛を育み続けてくれる。”本当にそうなんですよね。主人公はサイコパスでも、感情が全くないわけでもなくて、無垢なんですよね。他の人より感情が育つのが遅いのだと私個人としては思うのですよね。作中にも“サイコパス”という言葉が出てきましたけど、ユンジュには一番似合わない言葉だと思いました。この子は非常に優しい子だと思います。感情はなくても、想像力はあるから人のことを考えられるし、自分が感情がないことを分かっているからこそ、人よりも考えようとするんですよね。この人は今どういうことを求めているのかなって。お母さんに言われたというのもあるけど、1人になってからは、自分自身で考えて成長していきました。ベッドでずっと寝ている母親を見て、何を自分にしてほしいかな、とか肌が乾燥しているから保湿クリームを塗ってあげようとか、こんなの優しくなかったらできない。各一節の最後の一文一文には、少しずつでも着実に彼の成長していく様が書かれていて、読んでいる自分としても嬉しくありました。主人公がこの小説の魅力の一つであることは間違いないですが、主人公の周りの方々も素晴らしい人達です。ユンジェの母と祖母が素敵な方です。ユンジュに愛と感情を教えてくれた人。ユンジェと正面から向き合って、一生懸命生きてた人。お母さんも、おばあちゃんも、彼女なりの愛情を示していました。そして、友達のゴニ。彼に関しては、思い出しただけで泣きそうです。ユンジェにとっても、ゴニという存在は大切だったし、ゴニにとってもユンジェの存在は大切であったのだと思います。彼の存在は小説の中で大きいですね。本当にすごい小説です。もう、それしか言えない。何を言っても良さが伝わると思えないので、是非とも読んでみることをお勧めします。主人公が感情がないからか、文章は淡々としていて無駄がなくて、海外のものとは思えないほど読みやすかったです。もうひとつ、『チャイルド44』という本も読みました。非常に面白かったです。ところでなのですが、しばらくブログお休みしようかと思っています。最近忙しくて、これから本を読んだり映画を見たりする時間もとれなくなりそう。たまに更新しにくるかもしれませんが。秋くらい、早くて8月くらい。もし来たら温かい目で見守ってくれたら嬉しいです。それではまた!