パキスタン〜ガンダーラ最大都市「タキシラ」② | À mon avis...

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タキシラ遺跡の続きです。

 

 

タキシラには多くの見処がありますが、特に有名なのは、ダルマラージカ(Dharmarajika)、ジョウリアン(Jaulian)、シルカップ(Sirkap)、モーラモラドゥ(Mohra Moradu)。

 

今回はこちら4箇所を訪問してきました。

 

 

 ダルマラージカ(Dharmarajika) 

 

 

 

ここにはアショーカ王が作った巨大な円形のストゥーパ(仏塔)が残っています。

直径45.7m、高さ13.7mで、なかなかの迫力です。

 

こちらでガイドさんに教わったのは、タキシラでは必ず中心的ストゥーパの周りに奉献塔である小ストゥーパが立ち並び、その周りに寄贈された祠堂や小さいストゥーパが並んでいるのだそうです。

 

 

 

 

それは見事な迫力ある木がありました。ゴーダマシッダルーダが悟りを開いたという菩提樹はこういう木だったのでしょうか。

 

 

 シルカップ(Sirkap) 

 

 

 

 

シルカップは紀元前2世紀頃ギリシャ人により建設された都市ですが、仏教寺院やジャイナ教寺院の跡が残っています。

 

 

 

 

 

双頭の鷲の寺院の基壇に残されている窓枠?門枠?は、ギリシャ、ヒンドゥー、ジャイナの3つの異なる文化で描かれていて、とにかく興味深いのです。

 

ちなみにジャイナ教は、じゃがいもやにんじんのように土の中から収穫するお野菜はマイクロ生物を殺傷する可能性があるからという理由で食べないそうです。にんにくや玉ねぎも煩悩を刺激するとの理由で御法度なんですって。

 

 

 

 

 

こちらの日時計の跡で、どうやって時間を読むのか議論しましたが、結局分からず仕舞いでした。 

 

 

 

 ジョウリアン(Jaulian) 

 

ジョウリアンは、階段を10分ほど登った丘の上にある山岳寺院です。

 

こちらに残されているストゥーパの基壇はとても美しい状態で残っていて、ストゥッコ(化粧漆喰)の装飾を詳しく見ることができます。

 

こちらの仏様は表情が優しく、たおやかな佇まいが慈悲深さをより一層増して見せてくれます。こちらの塔院は絶対に見に行くべきです。

 

仏様のお腹に指を入れられる「Healing Buddha」があり、実際に遺跡に触れることができました。健康でありますようにとお願いしつつ...

 

 

 

 モーラモラドゥ(Mohra Moradu) 

 

 

 

モーラモラドゥには方形基壇のストゥーパが残っているのですが、いちばんの見どころは高さ4mの奉献塔です。タキシラ博物館でレプリカを見ることができますが、モーラモラドゥにあるものは実際に発掘されたものです。

 

塔の上部が7重の傘になっていて、コリント式の柱、仏陀、象、アトラスが施されているなんとも不思議な奉献塔なのです。

 

 

 

タキシラ遺跡では多くの仏様のお顔が破壊されているのですが、これはホワイト・ハーンによるものだそうです。ホワイト・ハーンというのはエフタルという中央アジアで勢力をのばした遊牧民のこと。我々に馴染みのあるモンゴルのハーンとは違う民族です。

 

 

 

まだまだ発掘が続いているタキシラ遺跡群。

ガイドさんによるとまだ2〜3割しか発掘されていないので、私有地を掘ると多くの遺跡が出てくるだろうのことでした。

 

 

 

まだまだ「モヘンジョダロ」や「ハラッパー」、ガンダーラ美術本場の「ペシャワール」に遺跡を見に行きたいし、ハンザやギルギット、カラコルム・ハイウェイに雄大な自然美を愛でにも行きたい。

 

タキシラ遺跡の訪問があまりにも素晴らしかったので、もうすでに次回のパキスタン訪問が楽しみでなりません(^_^)