ナショナルジオグラフィックチャンネルの「天才は作られる」という番組で、チェスのグランドマスターのスーザン・ポルガーの特番を見た。
スーザン・ポルガーは子供のころ、親に訓練され、チェスの10万局面を記憶した。
記憶というのは訓練により、ワーキングメモリーから長期メモリーに移されることは良く知られている。
これは、コンピュータのRAM→ROMと同じだ。
そして、チェスの最中にスーザン・ポルガーの脳のどの箇所が使われているかを検証した。
その結果、紡錘状顔領域が働いていることがわかった。
これは、他人が結構離れた場所にいて、顔がはっきり見えなくても、瞬時に誰か見分けることができる部分で、あたかも直感で選び抜いているように見えるのである。
ほとんどの人は、顔を覚えている人を認識するのは一瞬でできるだろう。
中には、その人の顔を見てもしばらく思い出せない人がいるが、これは、脳の紡錘状顔領域に関係している。
よって、何万と言う将棋の局面をこの脳の領域を使って、瞬時に局面を絞り込んでいるのだ。
これは、コンピュータの検索アルゴリズムに似ている。
巷では人間は、直感や大局観で判断しているように言われているのだが、実はこういった検索を行っている。
人間の脳は、全体の何%を使っているかということよりも、それぞれの役割がある脳の部位で、どこを動員するかということが、人間の動きにとって重要なのだ。
海外のある大学の教授は、脳は物理デバイスだと言い切っている。
そして、脳の解読を試みている。
神経細胞のつながりをすべて解き明かすのだ。
その教授は、いずれ解読できる日が来るといっており、現在は、脳のほうが神経細胞の数が多いに過ぎないと言っていた。