第18回京山幸枝若独演会(2022年11月3日木・文化の日)木馬亭
詳細が決まりました。
―『加賀騒動・石川虎次郎』武士の情けーは、比較的珍しい演目で
数年前でしたか、NHKの浪曲大会で出しました。
これは幸枝若先生によると「ヤクザものはダメというんで仕方なく出した。滅多にやらない」とのことで、
幻かと思われておりました。
講談の代表的な【金襖物】(お家騒動もの)の演目。
享保年間に、越前加賀藩前田家で起きたお家騒動を元に様々な創作が作られました。
講談では『加賀騒動』の名に加え『金紋北路梅』(きんもんほくじのうめ)の外題も使われます(今や使われない。講釈師でも知らない奴多いんじゃないの?と六代目神田伯龍)。
加賀前田家の紋が”加賀梅鉢”であることを効かせたニクイタイトル。前田家の先祖は菅原道真なのです。
歌舞伎だと『鏡山旧錦絵』(かがみやまこきょうのにしきえ)。こちらは太平記の時代に移しています。
お家横領の張本人として描かれる大槻伝蔵というのは君側の奸(側近でありながら裏切者)の代表格だったのに
今や知名度を相当に下げております。
伝蔵は殿様のお覚えめでたく、殿様の勧めで忠臣の代表格である”内蔵助”に改名する有様です。
この『加賀騒動』の発端は『孝行鉄』で典型的な世話物。そのほか『河童又助』やら
ずっとお堅い部分が続くわけでなく、世話場も豊富。
今回登場する石川虎次郎は真の忠臣として描かれ、大槻伝蔵と対峙します。
しかし当初は大槻と同時に前田家に召し抱えられた経緯もあり、大槻糾弾をためらいます。
しかしこのまごつきが新たな犠牲者を招き、虎次郎も腹をくくります。そこからが今回のお話。
―『三日月三度笠』―
江戸の侠客、三日月次郎吉が主人公。
この『三日月三度笠』と『鬼若三次』は実際は連作と呼んで差し支えないのですが、
幸枝若節ではこの次郎吉と三次がクロスするところがありません。
村上浪六の大衆小説が原典だとする説もありますが、恐らく侠客伝として講談で既にあったのではないでしょうか?
幸枝若先生の痛快な啖呵をお楽しみください。
第18回京山幸枝若独演会
2022年11月3日(木曜日・文化の日) 於:浅草木馬亭
午後六時開演(午後五時半開場)
前売 3800円 当日4300円
チケットぴあ:Pコード 513-471(6月下旬より)
有限会社宮岡博英事務所 http://hana-ni-awan.com/
ご予約とお問合せ:Tel/046 876 9227
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