鶴光の会その十三 公演終了 | 有限会社宮岡博英事務所のブログ

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25日はお陰様で鶴光の会その十三の公演が無事終了しました。

お客様のご協力の賜物でございます。改めて御礼申し上げます。

一席目は久々の笑福亭竹三さんで『死ぬなら今』。

これは極めて珍しいネタで元々は上方落語。東京には八代目林家正蔵師が移植しましたが、

滅多に聞かれぬ皮肉な題材のネタ。

大阪で現桂春團治師がしょっちゅう取り上げているので驚いたものです。

続いて鶴光師匠、東京での一番弟子里光師匠が『天狗裁き』

言わずと知れたスキのない米朝演出の傑作です。

高座返しにはお馴染みの顔が茶光さんが手伝いに来てくれました。

お待ちかねの鶴光師匠は踊るように登場。

何と『転失気』。ほとんどやったことない。という幻の演目。

『転失気』は今や前座噺みたいになってしまいましたが、故桂小南師はこれでよくバラしていましたね。

小坊主が可愛らしい。こういうところが鶴光師匠の強みです。

箱をおずぞず開けてみると?下げも新工夫のもので、これまた面白いものでした。

ここでお仲入り。食いつき(仲入り後の出番)は、真打昇進披露を5月1日という目前に控えた
羽光師匠。昨年はNHK新人落語大賞を受賞するなど慶事が続きますが、
この緊急事態宣言で水を差されなければ良いなと思います。タイムリーなマクラも貴重。

演目は『貧乏花見』。東京の『長屋の花見』より相当強烈な演出です。

久々にご出演を願いました太神楽の翁家小花先生。

鮮やかなもんです。今年は度々お出ましをお願いすることになります。

鶴光師匠二席目は『天王寺詣り』。これも鶴光師匠が滅多にやらない秘蔵のネタ。

私も初めて聞けました。六代目松鶴の色を強く残すスケッチ落語。

今も大阪の天王寺界隈は月三日浪曲の寄席をやる一心寺やら、演芸に馴染み深いところです。

上方落語の『鷺取り』、『菜刀息子』もこの辺が舞台。

鶴光師匠のキッチリ、真面目に、そして綺麗にやる良さが隅々まで楽しめました。

犬の供養で引導鐘を突きに出掛けるなんて実に良い話じゃないですか。

「竹独楽廻し」

屋台のお鮨屋さん。細かい!

江戸寿司じゃいな早寿司じゃいな、握り立てという言葉が出て来ますが、

早寿司とは熟れ寿司(鮒ずし等の発酵させた寿司)の反対の言葉です。

現行の握り寿司(生魚の)の原型です。細かい、細かい!

このクシャミには参った。

覗きからくり。演目は徳富蘆花の「不如帰」。

小津安二郎の映画『長屋紳士録』で笠智衆がかなりの長さで演じております。

空中サーカスまで登場。「美しき天然」。イイですねえ。思わず歌声も漏れましたね。

巡礼の親子。

恒例のカーテンコール。撮影班として希光さんも登場。

こういう状況でも良い落語を聞いてスッキリしたお気持ちになって頂けたかと思います。

有難うございます。次回は日程会場決まり次第お知らせします。

今後も鶴光の会をよろしくお願いします。