伝説の月刊誌『夫婦生活』の抜読みでございます。

表紙はこんな感じ。
今なお盛んな「女性週刊誌」の元祖みたいな雑誌です。
内容は、当時としてほとんどエロ本ですが、表向きはは品良く「健全にして豊かな夫婦生活」を送るためのヒントに満ちた雑誌となっております。素敵なグラビヤも多数。

女性の「体験談」「夫への不満」も随分載っております。が、どう考えてもヤローの筆が書いたもので、こういう感覚は当節も変わりません。


執筆者も豪華そのもので、式場隆三郎、丸木砂土(東宝名人会を作った秦豊吉のもう一つのペンネーム)、龍胆寺雄、加藤シズ江、あの神近市子等々。
挿絵も豪華、志村立美、西川辰美(おトラさんで有名な漫画家。弟は噺家)等々。

 

敗戦で出版自由化となり、この手の「柔らかい雑誌」がスパークしました。

 

昭和25年七月号。

 

爆笑王、三遊亭歌笑、生前最後のインタビューです。このインタビュー直後に銀座松坂屋前で米軍ジープに轢死の憂き目に遭います。この人気絶頂の歌笑の代役を務めたのが四代目柳亭痴楽です。痴楽がブレイクしました。

インタビューの内容の面白さもさることながら大宅壮一先生の追悼文の見事さ!情と冷徹さ(現実志向)が同居しています。

大宅映子女史のお許しを得まして掲載します。

故桂小金治師匠が言っていました。

「戦後寄席芸人からマスコミ的に売れたのは、順番に歌笑、痴楽、俺、三平、貞鳳」と。