4月8日は日本橋亭にて「怖いはなしの会」いっぱいのご入場に御礼申し上げます。
開口一番が春風亭べん橋さん。べん橋は師匠の現柳橋師匠も名乗っていた出世名前です。
典型的噺家口調が心地いいです。「犬の目」
この日が最後の高座となる三遊亭圓龍師匠が「骨違い」珍しい圓生ネタ。
せんだみつお先生による怪談実話。どこが怪談なんだ!と仰る方もおられましょうが、
軽快絶妙なトークが展開している最中に突然幕が閉まる。縮み上がりました。
これぞホントの洒落にならない怪談でした。「俺じゃねえぞ!」
真犯人は意外なところにおりました。
この事件はご来場の方々との共有に致しましょう。
高座姿の美しい貞山先生が長谷川伸作品の「旅の里扶持」。
抉りの効いた名演。田舎の道々やほの暗い雰囲気が眼前に迫るようです。
林家正蔵師匠の演出と違うところは、おこまさんが幽霊になって林家正蝶を
迎えに行くところです。「雨月物語」を思わせる凄みがあります。
幕切れも大分違います。
中入後は片岡一郎先生による映画解説(無声映画上映)です。
「播州皿屋敷」と「モダン怪談100,000,000円」の二本立て。
もはや、この世界で一家を成している片岡先生の強靭な話芸。
当意即妙なギャグも決まります。
主任(トリ)が立川龍志師匠で、「一眼国」を無理にお願いしました。
この日の為に、お蔵にしていた演題を掘り出して貰いましたが、一つ目の
可愛さもあり、味わい深い良いものを聞かせて貰えました。
龍志師匠の音頭で引退する圓龍師匠へ楽屋一同から花束の贈呈と手締め。
楽屋一同で、圓龍師匠と記念写真。
ご来場に御礼を申上げます。次回の「テーマ別演芸会」は
10月4日(木曜日)ヨル席日本橋亭です。「ケチと散財家」を考えております。