室町時代の水差しを長男に持たせて

「これは1000年くらい前の作られた器だから大切に使ってくれよ。」

と伝えた。



「なんで、1000年前のことが分かるん?」

「・・・・・・買ったお店の人がそう言いよった。」

「お店の人は、なんで分かるん?」

「・・・・・・・・・・・・。」

「なんで?」

「・・・・・・・・・・・今度、聞いとく。」




萩の花 尾花 葛花 瞿麦の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花(万葉集・巻八 1538)


山上憶良が詠んだこの句が、秋の七草の由来と言われているそうだ。
ここで詠まれている“尾花”が”ススキ”のこと。


春の七草は“食べて”楽しみ、秋の七草は“見て”楽しむ。


ちなみに、にわか知識です(笑)。
でも、この句は好きだなぁ。
ラップのように韻をふんでるしさ。(ラップより起源は古いけど)

PUFFYの『アジアの純真』

「北京 ベルリン ダブリン リベリア 束になって 輪になって~
イラン アフガン 聴かせて バラライカ~」

を思い出してみたりもする。(古い・・・)


なにはともあれ、花を活けて楽しい季節の到来です。


 


 久々の休日。


 庭の手入れをする予定だったけど、身体がけだるく


 思い切って中止にした。


 たっぷり昼寝をして、明日食べるための野菜スープをつくり


 締め切りの迫っている文章を書きはじめようかと


 パソコンに向かったところ。


 あと、4000文字ほどかな。


 一気に書き上げたいと思っている。




ゆっくりと近づく台風の影響で、今年は中秋の名月(9月14日)の月は
うすらぼんやりしたものだった。
『朧月(おぼろづき)だな』と思ったんだけど、何かが引っかかった。
高校時代に、それについて何か言われた記憶がある。
そこで調べてみたところ、『朧月』は、春の季語だということ。
ぼんやり見える月のことを『朧月』と呼ぶのは間違いではないけど
由緒正しく使うならば、春のぼんやりした月に使うものらしい。
「だから何だ?」と噛み付くのは僕の悪い癖で、そう思った高校時代のことが
どこか頭の中に残っていたみたい。

ついで、中秋の名月について調べてみた。
旧暦の8月15日に見られる月のことというのは僕でも知っていた。
ところが、こんな俳句に出会ってしまう。

名月はふたつ過ぎても瀬田の月 (松尾芭蕉)

これは、「今年は中秋の名月を2回見たんだけど、瀬戸の月のなかなかどうして素晴らしいもんだ」という意味。
2回???

調べてみた。

旧暦というのは、1年が354日しかないらしい。
365日(4年に一度は366日)の新暦と比べると、11日も少ない。
3年で33日・・・つまり、約1ヶ月分足りなくなる。
そこで、3年に1度(正確には19年に7度)、『閏月(うるうづき、じゅんげつ)』というものを差し込んで
暦の調整をしていたとのこと。
芭蕉がこの句を詠んだ年は、この調整年であり、調整月が8月だったため
2回も8月15日があったというわけだ。
そこで、きっちり月見も2回行ったんだろうね。

この句を知って、もしやと思い、以前撮った写真のデータを探してみた。
ずばりでした。
東京に行く用事があり、かつ時間に余裕があれば必ず立ち寄るギャラリーが西荻窪にある。
そこで購入した古瀬戸の水差し。
取っ手部分が取れているため、室町時代の古いものだけど格安で置いてあった。
万年金欠の僕には、本に掲載されるような所謂“骨董品”と呼ばれる高価なものは買えない。
これは、こんな僕でも買えるやさしい値段がついていたから購入できた。
花器として使うことを想像しながら、わくわくして持ち帰ったのを覚えている。
なんとなく、月肌に見えませんか?
さらに古瀬戸・・・つまり、瀬戸の月というわけです。

ビンゴな気分で寝ます。
おやすみなさい。




先日書いた某高級宿HP用の楽曲書き下ろし、苦労はしたけどやり遂げることが出来た。
宿のオーナー、HPプロデューサーそして僕の3人が納得できるものを制作することは
僕が趣味として音楽製作をしたり、「俺のお勧めはコレだー」的なラジオ番組をつくるのとは
少しばかりか、大きく違う。
例えて言うならば、素材から選んで食べたいものを食べたい分だけ料理を作ることと
素晴らしい出来上がりの料理に対して、もう一味付加すべくスパイスを作ることの違いかな。
味そのものを決定付けるために作るのではなく、もともとある味を際立たせるためのものを作るのだ。
HP内ではループ(繰り返し)させるので、30~60秒程度のものを約30パターン作った。
あとは音の粒を揃えて、納品するだけです。

ほっと一息・・・と言いたいところだけど、次は某美容室が毎月リリースしている写真集への
短編小説の締め切りが迫ってまいりましたw。
『零(ゼロ)』という雑誌で、小倉ではクエストという大手ブックセンターの女性雑誌コーナーで
購入出来ます。
なんでも“anan”の隣に置いてくれていているらしく、かなりプッシュしてくれているとのこと。
2号が現在置かれているので、お時間ある方はぜひ手にとってみてください。

それが終わったら、写真スタジオF.Uの木寺さんとの共著『Air Silky』への短編も進めないといけない。
今春にリリースする予定が、なかなか・・・。

まあ、ひとつひとつ進めていく所存でございます。アハハ。

※写真は、春に撮影したもの。【すみれ/器・中山孝志氏】
 吹きガラスの器は花器として作られたものではないけど、その重厚な透明感は
 可憐なすみれの瑞々しさを一層際だたせてくれていると思う。