霊界へ通ずる短歌道 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

・霊界へ通ずる短歌道

 

 “われわれ日本人には常に、三十一文字の調べが血の中に脈うっていて、それが何かの情動にふれたとき、歌につづろうとするようです。木の花歌壇は、そういった日本人の魂の奥底にひそんでいる歌心を具現させ、それを真善美化し、壮麗化せしめんとする高雅な宗教的存在であると私は信じております。”

 

 “歌の道は、峻嶮にして無窮だといわれております。そこで絶えず努力し、より多くを作らねばなりません。素材は身辺に転がっています。熱意と努力によってそれが発見されるのです。私は作歌に取り組む前に、「よい歌を授け給え」とお祈りをします。すると、身魂相応の歌を必ずお授けくださいます。真剣に祈りながら作歌するのが木の花歌壇の精神だと思います。信仰生活と作歌生活の一致が大切であり、これが、木の花歌壇と他の歌壇とが相違する所以でもありましょう。”

 

 “聖師さまのお示しによれば、短歌はそのまま、死後の生活に通ずる芸術であって、天人の会話は短歌調で行われているということです。生前にその備えをすることは、大本人の必須条件だと思います。霊界物語天祥地瑞の各篇は、そのほとんどが歌の調べで口述されております。”

 

        (「おほもと」昭和56年11月号 長原光郷『短歌随想』より)