邪気を吐き出す呼吸法 | 瑞霊に倣いて

瑞霊に倣いて

  
  『霊界物語』が一組あれば、これを 種 にしてミロクの世は実現できる。 
                            (出口王仁三郎)  

 

〔準備〕

 空気のよい屋外で、両足を少し開いて立ちます。そして左右の腕は自然に体の両側に垂れ両手を親指を中心にして軽く握ります。座敷内であれば、障子を明けはなして空気を清浄にして静座します。両手を親指を中にして軽く握り膝の上におき、身体をまっすぐにします。まず全身の力を抜き、ことに肩や首に力が入らないようにします。目は軽く閉じた方が心が落ち着きます。

 

〔呼吸法〕

 唇を「フ」という音を出すときのような格好にして息を「フーッ」「フーッ」「フッ」「フッ」「フッ」・・・と次第に小刻みに断続しつつ、早くしながら息を十分に吐いてください。「フッ」という声は次第に小さくなって、しまいには聞こえなくなってしまいます。この時上体は次第に少し前かがみ気味となり、両手は次第に力を入れて握り、肺の中の邪気をすっかり出してしまうようにします。この時、臍下丹田に自然に力が入るようになるものです。吐き終わったら、そのままの状態で一寸休んで、ついで新鮮な空気を静かに鼻から吸います。この時は胸をはって上体を少しく伸ばすようにすることです。これが一呼吸で、吸い終わったら再び「フーッ」「フーッ」と前と同じ方法で行います。これを三回ないし五回くりかえします。

 フッ、フッ、フッ・・・と言いながら息を吐いて行くのですが、声は、お湯が沸いて「ふっ、ふっ」と湯気がとび出すように、体から邪気がとび出すのであるという気持ちのもとに行います。この呼吸法には、まことにふさわしい言霊です。すなわち、これが言霊を応用した呼吸法なのです。

 この呼吸法は、出口聖師さまから教えて頂いたものであって、老若男女をとわず、朝起きたとき、あるいは洗面のときに必ず行ってください。そのほかに、一日のうちいつでも随時行うと一そうよいことは言うまでもありません。

 

〔効能〕

 この呼吸法を行いますと、ただちに気分が爽快になり、全身に活気がみなぎるのをおぼえます。また血液の循環がよくなり疲労が回復しますし、倦怠感がなくなり頭脳が明晰となります。そして邪気、悪念は吹き飛び、よい想念が浮かんできます。と同時に、病魔は逃げ、全身の一つ一つの細胞が活気づいてくるのを覚えます。すなわち、健康長寿を獲得するためには、安価な誰にでもできる簡単な方法であ って、その効果については実に無限であると言っても過言ではないのです。

 

      (「おほもと」昭和32年4月号 医師・浅井昇『呼吸法 その一』より)