“昭和2年10月18日、聖師様二代様お揃いで島原の地にご巡教になられました。有明海を見透かす旅館南風楼にお泊りになられ、翌19日に霊界物語の口述がありました。
瑞の御霊の大神様の御稜威によって、黒姫身魂に巣食った常世の国の曲神が身体からぬけ出し、肉体は百日百夜の修祓をうけて黄泉路へ―― そして八衢街道での天国地獄の問答……神に心を筑紫潟肥前の国の南風楼の二階の間……での御口述。即ち霊界物語、筑紫潟(第72巻山河草木 亥の巻 巻末)がそうです。
さてその折、当地方の信者さん達は喜々として聖師様二代さまのおそばで色々とお話しを承りました。
そのうち信徒の一人が「此所から向こうの海(有明海)に『不知火』を見ることが出来ます」と話しだし、「一体『不知火』とは何でしょうか」と尋ねました。それに対し聖師様は、
「大昔このあたりでは、神人たちが敵味方二つに分かれて長年にわたって激しく戦った。殺し合い、傷つけ合いの結果、霊界も怨み、憎しみ、悲しみ、苦しみの地獄の有様となったが、天運循環して大神様のみ救いによって、これらの精霊たちは残らず天国に救われた。怨みつらみ敵愾心も消え去ったこれら精霊達は、今は歓喜して全員打ち揃って救世主神の御神徳を讃美し、感謝の祭典をしている。其の祭典の火が『不知火』である。」
とお示しになられたと云います。”
(「愛善世界」№25より)