ことさらに神は地獄をつくらねど おのがつくりておのが行くなり
（「瑞月文庫 愛善の道」）
・カトリックのエクソシスト、カンディド・アマンティーニ神父のお話
“悪、苦しみ、死、そして地獄を造ったのは（すなわち、いつまでも続く苦悩にさいなまれる地獄に永遠に堕とされることは）、神のみ業ではないことを徹底的に明らかにしなければなりません。この点について、もっと詳細に述べたいと思います。ある日、カンディード神父は悪魔を追い出す奉仕をしていました。祓魔式も終わりに近づいたとき、神父は悪魔に向かい、「ここから出ていけ。主がすでにおまえのために熱した住まいを用意しておられる！」と怒鳴ると、悪魔は「おまえには何も分かっておらんのだ！地獄を造ったのはわれわれだ。神は地獄のことなど考えてもいなかった」と答えました。また別のときに、地獄を造ったのはサタンだったのかを知りたくて、わたしがそのことを尋ねると、「われわれみなが協力して造った」という答えを受けました。
創造のご計画における、キリストを中心とする罪のあがないによるご計画の修復は、神のご計画と世の終わりを理解する根本原理です。天国で神に仕えるために造られた霊的存在と人間とは、理性のある自由な本質を受けました。（神のみ摂理と、神がすべてのできごとを予定したという予定説とを取り違えている人たちから）神はすでに救われる者と、地獄に堕ちる者とを知っておられるのだから、わたしたちのすることは無駄だと聞かされる時、わたしは聖書が詳細に説明してくれる四つの真理、すなわち、神はすべての人が救われるのを願っておられること、地獄に堕ちると予定されているものは誰もいないこと、イエスは万人のために死んでくださったこと、そして、すべての人が救われるための十分な恩恵を与えられているといつも答えることにしています。”
（ガブリエル・アモース神父「エクソシストは語る」エンデルレ書店）
