これは「腸が水分を吸収しない状態」ともいえます。そのため、下痢が長期間続くと体内の水分が低下し、その分を補給しないと脱水症状を起こします。
さらに、下痢によって腸管の運動が活発化し、それが腹痛の原因にもなります。下痢には、便秘以上にさまざまな原因があります。ウィルス感染や細菌感染、食中毒など「急性の下痢」は、原因が除菌されれば改善されます。
ところが、問題は「慢性的な下痢」です。一口に慢性的な下痢と言っても、下痢と通常便を交互に繰り返すものから、絶えず下痢状態のものまで、症状はさまざまです。
たとえば、下痢になる引き金として比較的多いのが、ストレスや飲酒などによる食生活の乱れです。お酒を飲み過ぎた翌朝に下痢を起こすケースなどは典型例です。
アルコールは、小腸を刺激する作用を持っています。そのため、下痢を起こしやすいのです。また、ビールやウィスキーの水割りなどでは、水分も同時に摂ることが多くなるため、一層下痢を引き起こしやすいのです。
ストレス社会といわれる現代では「過敏性腸症候群による下痢」も認められます。「過敵性腸症候群」とは、大腸や小腸に原因となる異常が見つからないのに、便通異常と腹部症状が続く病気です。
主な症状は、腹痛、腹部不快感、下痢、便秘などで「下痢型」「便秘型」「混合型」の3タイプに分類されます。先年、世界各国の専門医が集まり、次のような過敏性腸症候群の診断基準(ローマ基準。最新基準はローマⅢ ) が作成されました。
- 便すると、腹痛や腹部不快感が緩和される
- 痛や腹部不快感があるときは、排便回数が普段と違う
- 腹痛や腹部不快感があるときは、便の状態(外観) が普段と違う
過敏性腸症候群になる原因は、消化管の運動異常や知覚過敏であると最近指摘されるようになりました。よくストレスから生じる症状といわれますが、ストレスは原因ではなく症状を悪化させる最重要因子なのです。