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世界の衛星データの分析から、この20年間
で風速が平均5%加速していることが新たに
確認された。暴風雨の際の激しい風は加速の
度合いが特に高く、20年で10%も数値が上昇
していた。
地球上のこれほど広い範囲を対象に風速を
分析したのは今回の研究が初めて。
研究のリーダーを務めた
大学のイアン・ヤング氏は、今回の研究は
先行研究による発見のいくつかを補強する
ものだと言う。
「複数の地域的な研究でも同様の結果が出て
いた。
そのため、加速が全般的な傾向なのではない
かと考えた」。
衛星やレーダーの技術が発達したことで、
地球上の気温や降雨はかつてないほど正確
に記録できるようになった。
しかし気候の他の要素はそれほど注目されて
こなかった。
世界中の風速の測定値の記録を作成するため、
ヤング氏らのチームは1985年までさかのぼっ
て世界中の衛星による測定値を集めた。
チームは、レーダー高度計を搭載した衛星
による記録を利用した。レーダー高度計の働く
仕組みは、自然界のレーダーと言うべきコウモリ
のエコーロケーション(反響定位)に似ている。
軌道周回衛星から地球に向けて電波を発信し、
反射して宇宙空間に戻ってきた電波を測定する。
風が強い時はレーダーに戻ってくる反射電波が
弱くなるため、海上の風の強さを算出できる。
風速の加速傾向が地球温暖化の影響による
ものなのか、周期的なパターンの一環であって
いずれは減速に転じるのかは、現時点で明らか
でないとヤング氏は言う。
「もしこれが地球温暖化に関連しているとすれば、
暴風雨の強さや発生頻度も増加していることに
なる。
地球温暖化との関連はあるとするのがわれわれ
の仮説だ」。
このまま風速が加速を続ければ、「沿岸から
沖合にかけての構造の“エンジニアリング・デザ
イン”や海岸線の浸食、海洋生態系」にも影響を
及ぼす可能性があるとヤング氏は語る。
ただし、昨年発表された地上の気象観測所の
データに基づく研究では、
されている。
今回の研究結果は「Science」誌オンライン版
に3月24日に掲載された。
Photograph by Norbert Rosing, National Geographic
















