父の訃報を受けて家族で向かった車内で…
チョロちゃんはいつもの様に歌ったり踊ったりしています。
チョロちゃんにとって初めての色んな事があるので、
事前に説明しておこうと…
じぃじ(わたしの父をこう呼ばせています)が死んだ事。
死んだ人は息をしていない事。
焼かれて骨だけになる事。
骨はツボに入れてお墓に入れる事。
事実だけを話しました。
わたしの話を聞いたチョロちゃんは急に車外に顔を向け、
何度も目をこすりながら、
『お母さんも悲しい?』
…と一言だけ聞いてきました。
不意を突かれたわたしは、
チョロちゃんの言葉で堰を切ったように涙が出てきました。
「チョロちゃんは本当に優しくて良い子だね」
チョロちゃんをギュッと抱きしめて、
それだけ言うのが精一杯でした。
あまりにも突然の父の訃報に泣く事もできず、
事務的な連絡と準備を済ませて慌ただしく家を出ました。
こんな説明でチョロちゃんには全部理解できた?
わたしの気持ちまで想像できるの?
人が死ぬという事を、
どこまで理解できたのかわかりませんが、
チョロちゃんのこの反応は自然なものだと思います。
チョロちゃんは優しい良い子だよ。
ありがとう。