チョロちゃんが3歳の時にお世話になった、大学の親子広場を主宰していた教育学部のI先生は、いつもにこやかで穏やかな先生です。
ちょうど親子広場に通っていた頃に自閉症と診断されて、四面楚歌になっていた時も、変わらずにそのままのチョロちゃんを受け入れてくれました。
今でもI先生にはメールをしたり、チョロちゃんを連れて大学の構内に遊びに行った時には先生のお部屋に挨拶に行っています。
10月の運動会の振り替え休日だった、とある月曜日に当時チョロちゃんを担当してくれた学生さんと待ち合わせて大学構内の池で、鯉と亀にパンの餌やりと学生食堂でのランチを楽しみ、それから先生のお部屋(教授室)にお邪魔しました。
先生が親子広場(毎年メンバーを変えて継続中)で使っているお部屋も開放してくれて、懐かしいおもちゃで遊ばせていただきました。
あの頃は、いつも小さい方の部屋に入ったまま、他の子に見向きもせずに遊んだっけ…。
今のチョロちゃんとは随分違う…。
先生にお礼のメールを送ったら、チョロちゃんの事を
『以前より活発になった感じですね』って言って下さいました。
その時に教えてくれたのがタイトルにある
「高機能自閉症児を育てる」という本でした。
著者の高橋和子さんは自閉っ子の母であり、専門家です。
とっても良い本でした。
その中の一つに、高橋さんがABC方式として書かれている話がABA(※下記に説明)と同じで、高橋さんは自分でABAの方法に気づいて実践されてたのだ(…と思います)と、驚きました。
確かに自閉っ子を育てていると、色んな気づきがあって
“これをすると子どもがパニックになる”とか
“これは子どものお気に入り”…など何となく気づく事は結構あるけど、
高橋さんの凄いところはノートを作ってA・B・Cの欄にそれぞれの事柄を記入して解決に導いているところです。
子どもがパニックになると、親もパニックになっちゃって冷静になるのは大変だったりするけれど、高橋さんは冷静に観察して正しい行動へと導いている。
他にも色々参考になる事がいっぱいありました。
タイトルにある様に高橋さんの息子さんは“高機能自閉症”だそうです。
(実はこの息子さん、現在、京都大学の大学院の学生さんです。)
I先生がこの本を教えて下さった時に『同じように育てようと考えない様に…共感できるものがあれば…』というアドバイスも書いてくれました。
息子さんの経歴を知って先生が言わんとしていた事を納得しました。
来春の就学を前に、就学後に起こるだろう色んな事に対処する方法も書かれていて、本当に実践に役立つ自閉っ子の育児本です。
一読をお勧めします。
※ABAというのは…Applied Behavior Analysis (応用行動分析)の略称で、自閉症児への教育方法の一つです。
わたしは専門家ではありませんので、専門的な用語の説明は専門書等で調べていただいた方が間違いがないと思います。ただ…もしもこの言葉を初めて目にされた方がいらした時に、調べるために役立つ様に参考までに名称を書かせていただきます。