例えば1段目の数として生徒が,「6」と言ってきたとする。3段目の数は1段目の数と2段目の数を足して1の位の数を書く。以下,n段目の数はn-2段目の数とn-1段目の数を足して,1の位の数を書く。
3種類くらいやってみる。6と9と3としよう。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
6 5 1 6 7 3 0 3 3 6 9 5 4 9 3 2 5
9 5 4 9 3 2 5 7 2 9 1 0 1 1 2 3 5
3 5 8 3 1 4 5 9 4 3 7 0 7 7 4 1 5
ここで,
「2段目が5だと17段目も5になる。」との声が聞こえ,さらに
「2段目と17段目は同じ数になる。」という声が聞こえてくる。
そこで,「2段目の数を変えてみよう。」と提案する。
2段目の数を6としてやってみます。1段目の数は生徒に決めさせる。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
4 6 0 6 6 2 8 0 8 8 6 4 0 4 4 8 2
と,残念な結果になる。
そこで,1段目を変えてみる。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17
7 6 3 9 2 1 3 4 7 1 8 9 7 6 3 9 2
となり,「2段目が決まれば17段目が決まるのでは。」という声が出てくる。
そこで,2段目の数と17段目の数の対応表を作ることにする。
全部やると時間がないので,列ごとに,1列目は2段目が1(1段目は各自好きな数,そうすればある程度ランダムになる),2列目は2,・・・7列目は9でやってもらう。
その結果,
2段目の数 1 2 3 4 5 6 7 8 9
17段目の数 7 4 1 8 5 2 9 6 3
となる。
この表を見て何か気づくことは?と聞くと,いろいろな答えが出る。
上下の数を足したり,対称的に見たりと出てくるのだが,その中で,
2段目の数×7の1の位が17段目の数
というのが出てくる。
2段目の数が決まると17段目の数が決まるという,いわゆる「関数」だ。まだこの言葉は使えないが。
算数では規則性を見つけられればそれでよし,だったが,数学では理由をきちんと述べないといけないことを伝える。
残念ながら文字式を習わないと説明ができないので,その時までのお楽しみとして終わる。