【技術】論理的にも、マジで卓球に握力はほぼ不要らしい…という話 | 働くカットマンのチラ裏卓球ブログ

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 あけおめです。

 

 元旦にもお笑い番組流し見しながら、やることはと言えば、育児の合間に卓球関係のYouTubeみたり、妻が乳腺炎を発症して高熱出たので看病したり、看病の合間に卓球のこと考えたり…。

 

 

 松下浩二大先生のチャンネルで、「松下キャンプ」的なカットマン育成講習会的なのを構想しているらしいとの情報がありました。

 

 ここに来る稀有な人は、きっと光の速さで事務局に参加希望のメールを送り付けているかと思います。

 

 僕は意識が戻った時には送信履歴が更新されていました。

 

 

 

 

 で、それは置いといて、僕は重要なことに気づきました。

 

 気づいてしまいました。

 

 長年の疑問が解消し、今非常に晴れやかな気持ちです。

 

 

 テンション上がってこんな感じです。

 

 

 もしかすると多くの人は気づいていて、

 

 何を当たり前のことを今更…と仰るかも知れません。

 

 それがタイトルです。タイトルが結論なので以下戯言です。

 

 

 

 僕と同じような疑問を持っていた中級者層は多いのではないでしょうか。

 

 卓球って、握力必要なんちゃうの? って。

 

 

 長年、「ボールの威力を出すのに握力は要らない」だとか、

 

 「インパクトの瞬間に力は入れるけど、握り締めなくて良い」だとか、

 

 そういう言説を聞いていましたし、知識としては知っていました。

 

 技術解説動画でも、散々言われていましたので、それが正解なのであろうことは分かっていましたが、解説されていないそれ以外の部分で、僕とは決定的に違う部分があるのではないかと思っていました。

 

 「握力は要らないらしい」という説を直感的にも論理的にも全く納得できなくって、都市伝説なんちゃうんかと思って、素直に聞いていなかったというか、信じていませんでした。

 

 

 いくらそれが正しいのだと言われても、性格上、僕自身が納得できなかったら従えず、前に進めないんです。。。

 

 

 なので、

 「はいはい、またそうやって上級者さんは感覚的なことを仰いますね」

 とか、

 「力入れんで球のスピード出るはずないですやん」

 とか、

 「握力より他の部分の筋力でカバーしてるってことですかね」

 とか、

 「握力70kgの人が力入れてないって言ってるだけですよね」

 とか、

 「ぶっちゃけ塗ってるでしょ」

 ぐらいのことを思っていました。

 

 

 学生の時の、1部校レギュラープレーヤーのキチってるスピードボールは、全部筋力なのか塗ってるのか何かだと思っていて、上級者の感覚は想像もつかないな…と思っていました。

 

 

 でも一方で、力を抜いた方がスイングスピードが速くなることは、納得していました。

 

 直感的には、力を入れた方がスイングスピードが速くなりそうな気がするんですが、実際に試すと、力を抜いた方がスイングスピードが速くなるので、「これは確かになるほど」となっていました。

 

 

 とは言え…とは言え、それでも、スイングスピードを速くしても、結局インパクトの瞬間は握るでしょ?と。

 

 で、そのインパクトの瞬間の握りは、力をめちゃくちゃギュッッとMAXぐらいまで入れるでしょ?と。

 

 そのギュッッとの力の入れ具合がスムーズで、MAX値まで爆発的に力を入れるのが上手いんでしょ?と。

 

 だから威力が出るんでしょ?と。

 

 

 そう思っていたので、その言質を取るため、周りの全国プレーヤーには、事あるごとにインパクトの瞬間の握りに、どれぐらい握り込むのかを聞いていました。

 

 多分、何回も聞いてました。

 

 「結局は、インパクトの瞬間は強く握るんでしょ」と。

 

 

 さらに、最近ではYouTube動画を挙げているプロコーチの方々にも、それはもうしつこいぐらいにコメントで聞いていました。

 

 お前の握力への異常な執着はどこから来るねん、きっしょ。ぐらいに思われていたかも知れません。

 

 傍から見ると、我ながらだいぶきしょい奴だったと思います。

 

 卓球動画であればどこでも現れる、「シリーズお願いします」の人ぐらいの狂気を纏っていたかも知れません。

 

 

 ですがやはり、悉く皆さん「そんなに強くは握らないです」との回答。

 

 

 

 僕は、ますます訳が分からなくなりました。

 

 自分の思い込みが真理だと思っているので、こうも否定され続けると、僕と上級者層は、全く別の世界線で生きていて、彼らには握力という概念が無く、僕と交わることは一生無いのではないか…ぐらいに思いました。

 

 

 そもそも、なぜ僕が

 

 「インパクトの瞬間、MAX近く強く握らなければ、スピードのあるボールは出ない」

 

 と異常なまでに強固に思い込んでいたかと言うと、

 

 「だって、人どつく時、めっちゃ拳に力入れるやん」

 

 という、小学校の頃の殴り合いのケンカの実体験があるからです。

 

 昔空手もやっていたので、余計そう思っていました。

 

 

 どんな人でも少なくとも1回や2回は殴る経験があると思いますが、さすがに殴るぐらいの力を入れる時はMAXまで握り込むであろうと。

 

 そのため、最も似た動きのスマッシュは、これまで全力で握って全力でボールをどついてましたし…。

 

 

 ですが、その一方で、僕より本当に握力も無くて、

 

 使っている用具も知っていて(決して塗っていない)、

 

 昔一緒のクラブチームで練習していた女の子が、

 

 僕よりえげつないスマッシュやドライブを打つのを見てきたし、

 

 それを直に受けてきたので、

 

 何なんやこの差は… 才能なんか…?とも思っていました。

 

 

 ちなみにその子は、僕が社会人になってから練習しまくっていた頃、まだ小5~6ぐらいでクラブチームに現れ、

 

 結局1回も勝てることなく高校を卒業し、

 

 今や立派な実業団選手になっています。

 

 お盆ぐらいに帰省してきた時に久しぶりに会いましたが、

 

 「実業団の中では下手な方」と自虐していたサーブの質があまりに高すぎて、ビビりました。

 

 

 話を戻します。

 

 そんな握力の無い女の子でも、自分よりえぐいボールが出せる。

 

 その子はきっと、握力がない分を身体の使い方等、他の部分でカバーしているのだ!と思っていたのが今までの僕でした。

 

 

 で、よくボクシングを学ぶ卓球選手が増えてきていると聞くので、

 

 そんなにパンチが似てるんやったら、ボクシングなら握力と威力の関係が立証されてるやろ、と思って、そちら側から真理に辿り着こうとしました。

 

 「そりゃ殴る時に握力込めたら威力上がりますよ、当然でしょ」みたいな言説が、ボクシング界隈なら飛び交っていると想像していました。

 

 

 

 握力 パンチ 威力 とかで適当に検索して、色々調べたところ…

 

 

 

 なんと、握力のある人は、筋力が高い傾向があるため、そういう意味では握力とパンチの威力には相関関係はあるみたいですが、

 

 直接的には、握力とパンチの威力には全く関係がないのだという…。

 

 パンチの威力は、卓球と同じく、前腕や身体の回旋、そして体重移動により拳に発生するものであって、握力自体はほぼ不要だそうです。

 

 握力を込めると、手首が固定され、ブレなくなることで、拳から対象物へ伝わる力が逃げなくなる…そういう意味では、手首がブレなくなる程度の握力は必要なのだと言います。

 

 さらに、僕が今まで精いっぱい力を込めて人をどついていた現象は、握り固めることにより自分の拳を守るためだそうで、力強く拳を握り締めないと、自分の拳が衝撃に耐えられないのだと言います。

 

 

 つまり卓球においては、間違っても自分の拳が砕けることは無いわけで、最低限手首がブレない程度の力さえあれば良い。

 

 逆に力を入れようとすれば入れようとするほど、スイングスピードが遅くなって、ボールの威力が弱くなる。

 

 「インパクトの瞬間にめちゃくちゃ握力を込めてラケットを握れば威力が出る」というのは全くの思い込みであり、幻想であるようです。

 

 

 なお、インパクトの瞬間だけ少し握力を込めるのは必要で、

 

 それはスイング中に最低限の力で握っておき、

 

 インパクトの瞬間は手首がブレないよう固定する程度の力でグリップを握り込む。

 

 その握り込みの時の筋肉の収縮の力も相まって、ボールに威力が加わるし、ラケット面が安定して、スイングのパワーをロスすることなく威力が伝わる…という具合なのだろうと思います。

 

 

 この事実に衝撃を受けたと同時に、長年の疑問がクリアになり、直感と論理が繋がりました。

 

 

 

 最低限の握力でいいのだと…

 

 この発見を踏まえてめっちゃ練習したいのですが…。

 

 緊張する場面で、一発で決めたくなってスマッシュで力むことも、「そもそも一発で決めるために力を入れるということ自体が無意味、むしろ逆効果」だと分かっていれば、もうやらなさそうな気がします。

 

 努めて冷静に、力を抜いてスイングできそうな気がします。

 

 とは言え、しばらくはクセで全力でどつくのだと思いますが。。。

 

 

 いやしかし、絶対僕のように思い込んでいた人は多いと思います。

 

 てか、卓球人口の9割ぐらい、僕と同じこと思ってたんじゃないでしょうか…言い過ぎですかね…?

 

 

 元旦から、2021年で一番の僕的気づきになるかも知れません。

 

 今までめっちゃ指に豆できてたのなんやったんやろう。