ちょっと気になる症状があって、皮膚科に行った。
この皮膚科、かつては定期的に通っていたのだが、その治療は緊急を要するものではなかったため、コロナを機に中断してしまっていた。
ところで、この皮膚科の先生、いわゆるチョイ悪な感じのイケメンなのである。
でもそれは、医師としては決してよいことではない。
何となく、身構えちゃうのである。
例えば、お尻にできものができても、この先生には診せづらいな、みたいな(←変なたとえだが)。
内科、整形外科、眼科、歯科etc.etc. いろんな医院にお世話になっているが、医師はやっぱり「なんでも話せる」みたくな「器」が第一条件だと思うのだ。
その点、この皮膚科医、今一つ。
だけど、毎日激混みなところを見ると、そんなことを意識しているのは私だけかもしれないが。
…ということで、今日も気が乗らなかったのだが、症状が捨て置けず、久しぶりに予約を入れた。
そして、5年ぶりかに先生に会った。
ギョッとした。
あの先生が、なんと「全く別人」になってしまっていたのである。
5年分、相応に老けていた、のではない。
先生自体が「一回り小さくなってしまっていた」のである。
体つきも、顔も、頭も、手も、しぼんで全く別人のように小さくなっていた。
その上、声も弱々しい。
一瞬、「別の先生が出てきた」のかと思ってしまうほどだった。
チョイ悪のイケメンが、さえない演歌歌手みたいになってしまっていた。
こんな老け方、アリか。
もしかして、どこか悪いのか。
診察室を出るとき、長身の私が申し訳ないほど、先生はミニ化していた。
皮肉な話だが、この感じなら、お尻も診せられるかもしれない。
手の甲に シミの星座が 増えていく
鞠子