本日の映画鑑賞は『ラストマイル』。
予告を見て、勝手に「現代の物流システムに警鐘を鳴らす」という内容だと思い込んでいた。
実際そうだったんだけど、何となくモヤモヤする観後感……
あらすじは、というと
流通業界のビックイベント、ブラックフライデー。世界規模の超大手ショッピングサイトの関東センターから配送された段ボール箱が爆発し、負傷者が出る。以後、このセンターからの荷物が爆発する事件が複数勃発。どうやらまだ、爆発物の入った荷物があるらしく、全物流を停止して爆発物を探したい警察と、止めたら膨大な売上減となるため、何としても止めたくないセンター幹部、下請けの配送会社、その下請けの個人配送者たちの思惑も入り混じって……
結局、この事件のきっかけは、非人間的ともいえる効率重視の物流システムに携わった人が、心を病み切って自殺したことがなんだけど。
ひらたくいえば、復讐。
何に対し?
会社、会社の経営陣、こんな物流を許している社会。
なんだろうけど、こういう動機の、この犯人なら、荷物に爆発物を紛れ込ませたら、少なくとも自分と同じ苦しみに陥る「子ども」や「家庭」もあることくらい、事前に絶対想像するだろうと思うのだ。
だったら、復讐の手段として、荷物爆発という手段を取るだろうか。
だから、動機を優先するなら、手段は別の方法で(例えばサイバー攻撃とか)、直接的には殺傷が起きない方法を選ぶ。
手段を優先するなら、動機はジハード的なテロ行為とする。
そういうストーリーの方がいいのではないか。
私のモヤモヤはそこにあった。
そう頭の中が整理できるまで、数時間かかった.
それと、これは完全に私の好みだが、岡田将生さんとかディーン・フジオカさんとか、主要な役がいかにもイケメンで、現実感を削がれた。
運ぶだけ その裏にある 悲喜こもごも
鞠子