夕方、散歩をしている途中、某公園を横切ることにした。
この公園、私が卒業した中学校と隣接しており、テニスコートやちょっとした遊具、広い芝生広場なんかもあって、なかなかいい感じのところなのだ。
公園内、まだ人はそこそこいたが、遊具のあるスペースには誰もいなかった。
ブランコがある。
乗ってみたい……
いい年をしたオバサンが、と思い、いったん通り過ぎたが、乗ってみたい欲求が抑えられず、後戻りした。
ブランコに乗る。
何十年ぶりだろう。
オバサンが乗っても、結構大きく揺れる(←当たり前だが)。
一瞬、身体が空と並行になる。
とても爽快な気分になった。
だがしかし、この公園、うんと昔は何とか連隊があったところなのだ。
私が隣の中学校に通っていた頃は、まだその名残があった。
今も公園内中央に、そのことを記した石碑がある。
私が晴れ晴れとブランコを揺らしているこの地で、かつては戦場に行く訓練をした若者たち、それを見送った母たちがいたのだ。
否応なしに、自分を国に捧げなければならなかった多くの人たちが、この地、この場所に立っていたのだ。
そう考えると、爽快さの意味が全然違って感じられた。
天命と 思い込まされ 青い空
鞠子