昨日、ダブルワーク先に納品がてら出勤したら、社員のKさんに「ちょっといいですか」と呼び止められた。
そして言われたのは、「今日から『ひとり立ち』してもらいますから」。
は? ひとり立ち?
唐突にそんなことを言われても、意味が分からない。
ま、その社員さんは、ちょっと大げさに言っただけなんだけど。
この会社でダブルワークを始めてちょうど半年たった。
今までは、Iさんという方が「私の上司」で、仕事の発注、その仕事をする際の注意事項、疑問、質問、苦情、悩みetc. 仕事に関する全て、このIさんを通してやりとりしていた。
ひとり立ち、というのはつまり、今後、私はIさん専属ではなくなり、KさんやSさん等「仕事の手配専門の事務方」から、直接仕事を受け取り、直接納品する形式に変わるということ。
ということは、いちお、ワーカーとして正式に認められた、けれどもつまり、「即、頼れる人がいなくなった」、もっと言えば、「もう、頼らなくてもできるはずだ」ということだ。
これまで、出勤は週1、かつ量的に少ない仕事ばかり回してもらっていたが、会社側の希望は「なんとか週2出勤ペースでできないか」。
ひとり立ちとは、そういう意味も含んでいた。
だけど、これ以上は無理。質的にも納期的にも、とてもじゃないけど自信が持てない。
「そうですね。週1って初めから聞いてましたよね」
私の渋い顔を見て、Kさんは週2提案を即引っ込めてくれたのでほっとしたが、ことはそう単純じゃなかった。
Kさんに渡された次の仕事は、普段の量の倍以上だった。
出勤ペースはこちらの意向を汲んでくれたが、量は勝手に倍加。
特に今、超繁忙期で、全く断れる状況になかった。
おそらく今後、じわじわ仕事量が増えていくに違いない。
出来高払いだし、こうして認められ、仕事が増やされていくのは喜ばしいことなんだろうけど……
帰り道、還暦過ぎてからのダブルワークはやはり無謀だったのだと思わずにはいられなかった。
持ち帰る 資料の重みに 耐えかねて
鞠子