仕事帰り、久しぶりに西友に寄った。
入り口に「西友60歳 おトクは、ずっと現役」と記された大きなポスターがデンと掲示してあった。
…そうかぁ。西友、私と同じ年(←、トシ、バレタ)。
おトクはずっと現役、か。
その通りじゃないの。定年退職者の多くは、給料大幅減なのに仕事の質・量は一向に変わらない。私など、諸事情あって逆に仕事量が増えている。その上、ダブルワークまでしている。まさしく「おトクはずっと現役」ではないか。
…と感慨にふけりつつ店内に入ったのだが、ちょうどそのとき、売り場整理・整頓タイムだったらしく、何人ものスタッフが商品を並べ直したり追加したりしていた。
その中に、いつもは「全然、愛想のない」女性スタッフが、果物売り場で作業をしているのが目に入った。
彼女も私を見た。
そうしたら、即「いらっしゃいませ」と大きな声で言った。
びっくりした。
考えてみれば、彼女の声を聞いたのは初めてな気がする。
それくらい、これまで愛想ナシの人だったのだ。
彼女だけではない。
店内にいるスタッフ全員、行きかうお客さんに「いらっしゃいませ」「いつもありがとうございます」と大きな声で挨拶している。
おそらく、だが、60周年を節目に「全社員、元気に明るく応対せよ」なる指令が出たのではないか。
別に悪いことではないが、手のひらを思いっきり返したようなこの対応の差は違和感ありまくりだった。
幸か不幸か、レジもこの愛想ナシスタッフに当たった。
やっぱり、めっちゃ大きな声で「ありがとうございます」と言われた。
なんだかとっても疲れた。
一方で、愛想がなければハラがたち、愛想がよくても不愉快を感じる客(←私)は本当にわがままで気分次第なのだと痛感した。
(明日に続く)
挨拶も 愛想も仕事の 武器となり
鞠子