昨日午前中、下側の左右両側親知らずの治療のため歯科へ。
右親知らずは痛みが出たので、この前、急きょ予約を入れて治療してもらったばかり。左親知らずは過去に神経を処置しているため痛みはなく、慌てて治療する必要もなかったのだが、とにかく20日までに決着をつけたかった。
私は3月20日、今の職場を退職する。
翌21日、再雇用されるので基本的には何も変わらないのだが、当然の如く給料減。よって同日得喪の手続きをするため、いったん退職し、再度入社することになり、保険証を返却しなければならない。となると、短くても1週間は手元に保険証がないと予想できる。
こんなタイミングで歯科に通わなければならなくなるとは想定外。とりあえず実費で払ってもいいのだが、後で保険充当分の返金手続きをするのも面倒くさい。よって、「ただいま保険手続き中」を証明してもらう書類も申請するが、それとてすぐに発行されるとは思えない。
なにしろ、いつなんどき急に親知らずが痛み出すかもわからず、なんとか20日までにできる限りの治療をしてもらいたいとやきもきしていた。
右親知らずは、「瞬間激痛」こそなくなったものの、鈍痛が続いている。
だがこの程度の弱い鈍痛なら、とりあえず様子を見るしかない。歯科医も同意見だった。
一方の左親知らずは一応、治療終了した。
そうして午後からは眼科へ。
『メルスプラン』を解約したが、3月20日まで有効なため「それまでに、もう一度、レンズ交換できる」権利を欲深く行使した。
先月、解約に行って新品に変えてもらったばかりなのだが。
眼科に併設しているコンタクトレンズセンターなので、自動的に眼科医の診察がくっついている。
眼科にとって好都合のシステムだが、私にとっても定期的に診てもらえるので安心だった。
しかし、もうコンタクトレンズの交換にここへ来ることはなくなる。
先生には、今日来た理由が欲深い権利行使であることを正直に話した。その上で、「今後も定期的に診てもらいたい」旨、頼んでみた。
先生曰く「眼圧も高くありませんし、眼底もきれいです。何か症状が出れば別ですが、そうでなければ1年に1回、視力測定を兼ねて来てもらえれば十分です」
ほっとした。
眼科からの帰り道、思った。
子どもは小学校に上がる前、「就学前検診」を受ける。
私の今日は、まるで「退職前検診」やなあ、と。
同じ健診でも、かたや希望にあふれ、かたや人生の終焉を悟る。
心まで、寒の戻りのような一日だった。
指先の 青いレンズと 生きてきた
鞠子