そもそもこのご時世、新聞を2紙も購読している我が家が異例だったと思う。
この3月をもって、1紙、購読をやめることにした。
それこそ何十年も前から、「朝、新聞を読む」ことが日課の生活をしてきた。
最初は地元紙G新聞を取っていただけだが、T新聞社に勤めている人と知り合い、公私にわたってお世話になったこともあり、途中でT新聞もとることにした。
以来、出勤前の忙しい時間なのに毎朝2紙に目を通すことに……
その上、経費削減で職場が業界紙以外の新聞購読を全て止めたため、G紙とT紙のスクラップは私の仕事になってしまった。
ある意味、公私混同なのに、何年か経つうち、それが当たり前のことになってしまっていた。
3月からダブルワークまでしてお金を稼ごうとしている私としては、もう捨て置けない。
終活の一つでもある。
T新聞社の知人が定年退職したこともあり、T新聞の購読を止める決意をした。
販売店さんも購読数が減って大変だろうと電話をかけるのも気が重かったが、昨日、新聞販売店に思い切って連絡した。
電話の向こうで不愛想な若者が「S新聞店です」と言った。
私は住所と名前を名乗り、申し訳ないのですが、と前置きして、3月いっぱいで購読を止める旨、伝えた。
「3月いっぱいですね。わかりました」
相手は住所や名前を復唱することもなく、引き止めることもなく、お礼の言葉もなく、実にあっさりしたものだった。
本当に来月から、働き方も毎朝の習慣も変わるのだ ―― 販売店の対応が拍子抜けするほどにべもなかったことで、余計に寂しさが押し寄せた。
それと同じくらい、自動振替になっている新聞代が本当に解約されるのか、不安になった。
…とこうして行き着くところはやっぱり「カネの問題」なのである。
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鞠子