職場に、某取引先の女子職員が現金を持って支払いにやってきた。
支払いは2カ月に一度なのだが、必ず彼女がやってくる。
某取引先はいわゆる「士の事務所」で、おかたい職場だ。来る職員も、見た目はごく普通の女性。だがこの人、爪がすごいのである。
前から気になっていた。だが、今日という今日は、驚きを通り越して、「勘弁してくれ」と思ってしまった。
指一本一本、「あずき色」と「銀のラメ色」のジェルネイルが交互に施されており、まるでハロウィン。さらにその長さたるや、指先から2センチくらいは飛び出している。その先端は、刃物のようにトントンにとがっている。
封筒から支払うべく紙幣と硬貨を取り出し、私の目の前で数えるのだが、硬貨が全然つまめない状態。
コロナ禍前、私もネイルサロンでジェルネイルをしていた。
その出来栄え、持ち、すごく気に入っていた。だがしかし、色はベージュ系かピンク系で、基本短めに整える、というのが、私の仕事を知った担当ネイリストさんの強固な意見だった。
もちろん、あずき色だろうが銀ラメ色だろうが、仕事ができればそれでよい。
…と思う反面…
嫌悪感を持つ客や取引先もいる。
…のも確かなのだ。
ましてや、硬貨がつまめず四苦八苦している様子を見たときには、「あの爪で刺されたら、とんでもないことになるぞ」と恐怖まで感じた。
ジェルネイル 乗せてたころが 懐かしい
鞠子