昨日、衆院選が公示された。
各党の党首が、東京や大阪だけでなく、福島や広島など、内容との相乗効果を狙ったそれぞれの場所で気勢を上げた。
私はスイミング帰りの車の中、ラジオで党首たちの第一声を聞いた。
ラジオだからいいようなものの、その場にいたら飛沫浴びまくりじゃないかと思うような大声。
なんだかなぁ、このコロナ禍、これ、いいのかなぁ……と思いつつ、車を走らせていたのだが、途中であきらかに「ホームレス」と思しき人と出くわしてしまった。
何か布様のようなものが満杯に入った大量のレジ袋が持ちきれないのか、地面に置いたまま立ちつくしている。
その人を見つつ、「成長と分配の好循環」やら「分配しようと思えば、まず改革が必要だ」やら「新しい日本」やら「政治を変えるにはあなたの力が必要だ」やら、ラジオから流れる声がどれほどむなしく聞こえたことか。
そして、「感染したら怖い」と言いながら、毎日プールで泳げる自分もなんといい気なものか、と。
特別、努力したわけでもないのに。ほんの偶然で、今、こうしていられるだけなのに。
ここ数日前から一気に寒くなった。
なんだか切なくて、空しくて、やりきれない。
この時が あたりまえ、では ない、きっと
鞠子