置き薬の人 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

昨日、職場に「置き薬の人」が来た。

たまに薬箱のチェックに来るのである。だがしかし、わが職場、私の記憶にある中では「誰一人として置き薬を使用したことがない」、つまり「置き薬の人にお金を払ったことは一度もない」。それなのに、3社の薬箱があり、3社から人が来る。それも毎回、違った人が来る。

こんなの、むしろ置き薬会社は損しているのではないか。うちとしても、よけいな置き場所がいる(←実は倉庫の中)。なので一度、持ち帰ってくれるように言ったら、泣かんばかりにして「このまま置いてくれ」と頼まれたので、もう二度と言う気をなくした。

 

昨日も、倉庫から出してきた薬箱、前回いらしったときと何も変わっていない。

律儀に期限切れの薬を入れかえたあと、置き薬の人、カバンから1枚、チラシを取り出した。牛乳パックみたいな写真に「〇×酢ドリンク」と書いてある。

 

置き薬の人「これから暑くなりますから……」

鞠「酢はいいですよね」

 

基本「申し訳ない」思いが根底にある私は、つい〇×酢ドリンクに賛同の意を表してしまった。

すると置き薬の人、なにやら保冷バックを取り出した。幸運なら「試供品を置いていく」、悪運なら「売りつけられる」。賛同の意発言を猛烈に悔いた。

だがしかし、置き薬の人が取り出そうとしたのは、ビニール袋に何個も入っている小さな紙コップと、既に口があいている〇×酢ドリンクだった。つまり、その場で私に「試飲」させようとしたのだ。

一瞬、引いた。

だって、このコロナ禍だよ。素手で紙コップを取り出し、素手で注ぐ。いつ、口をあけたかわからない〇×ドリンクを、それも、口が開いたまま一定時間、車内に置かれたものを。おまけに保冷バックは、100均で売っていそうな簡易的なもの。いろんな意味で、怖くて飲めるわけがない、と思わない?

 

そういえば、我が家がテレビを買った際、設置に来た業者さんは、玄関先で自前の消毒液を取り出し、私の目の前で手指を消毒した。薬を売る人なら、ましてや試飲を勧めるなら、テレビ設置業者以上の感染対策をアピールすべきではないのか。

 

「あ、私はいいです!」

 

思わず

高圧的な口調で即答してしまった。

置き薬の人は、紙コップも〇×酢ドリンクもすごすごひっこめた。

 

一度として同じ人が来ない、ということは、置き薬の会社は相当ブラックなのかもしれない。その置き薬の人個人には、何の罪もない。

なんだかとっても、後味悪かった。

 

 

 

 

 

 

その人もただ生きたいだけなのに

鞠子