宮本亞門氏の発言 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

アメリカが日本に対する渡航警戒レベルを引き上げた。

「渡航中止」、それも最も厳しいレベル4。でもオリンピック関係者は別……って、全然、意味がわからないんだけど。

 

今日、演出家の宮本亞門氏が東京オリパラに関して述べた記事を読んだ。亞門氏は、明確すぎるほど明確に「開催No」と言っているのだが、その理由は、単に「感染拡大を食い止める」という理由だけではない。

 

そもそもこの人は、大会の公式イベントの演出を引き受けていた人なのである。

ところが、招致決定当時、政府は「世界一お金がかからない五輪」「復興五輪」を掲げたのに、実際は、大会経費は倍以上、福島原発事故の後処理も進まない。結局「誘致のための架空の話だった。悲惨な現実を目の当たりにして、自分はなんということに加担してしまったのかと罪悪感にさいなまれた」、と。

 

なんだこれ。

全く戦争中と同じじゃないの。亞門氏が己を責めているのは戦意高揚に加担した作家や画家や音楽家、教職者たちと同じ苦しみ。

 

「自分はこの状態で走っていいのか」と苦悩する聖火ランナー。

「出場を辞退してくれ」とネット上で責められる選手。

「オリンピック、いらない」と窓ガラスに貼って窮状を訴える医療機関。

「なんでもいいから、とにかく7月中に高齢者への接種を済ませろ」と圧力をかけられる県市町村。

「オリンピック関係者用に特別な医療体制を整えることはできない」と否定せざるを得ない現実。

 

「将来、『あの時の判断で世界が救われた』と言われる国になってほしい」と、亞門氏は日本がはっきりと「No」を口にすべきだと訴えている。

 

宮本亞門氏の思いはとてもよくわかった。とても納得できた。

だけど、「yes」と主張する人の意見の中に、納得できるものは、今に至るまで、全然出会わない。

あと、もう何日もないというのに。
むしろ、一体、なんのための東京オリパラなのか、この期に及んでわけがわからなくなる一方。

 

 

 

 

 

戦争を望んだ庶民がいただろか

鞠子

 

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