久々に、「一からテープ起こし」をしている。
在宅勤務の一環なのだが、これまでは、最若手後輩が起こしたものを「手直しし、見栄えよくレイアウトするする」という仕事ばかりだった。だが、ストックがなくなったし、最若手後輩ばかりに手間のかかる仕事をしてもらうのもどうかと思い、2テープ、かって出た(←そうして自分の仕事を増やした)。
話し手は、どちらも経営者。オンラインでの勉強会で、画面にレジメや資料を提示しながら自らの経営について語っている。
これまでのオンラインでなかった講演会や勉強会でも、パワーポイントで鉄壁な資料を作成し、原稿棒読みor資料棒読みするという報告者のつまらぬテープを何本も起こしたことがある。
だが、今回、別の意味でつまらなさ倍増……
「オンラインで語ることに慣れていないたどたどしさ」なら、むしろ起こし甲斐がある。こういうことが言いたかったのだろうと想像してまとめられるから(←後で本人さんに確認してもらうので、相当大胆にまとめても大丈夫)。
ではなく、「オンラインだからいいだろう」みたいな準備不足、行き当たりばったり感がすごく嫌なのだ。
資料もレジメもきちんとできている。だけど、それをつくることに全精力を傾けて、肝心の「話す」ことがおろそかになっている。資料を棒読みしているわけではないが、行き当たりばったり話しているだけで、「意味不明」「言おうとすることを何度も繰り返しているうちに意味が変わってしまっている」「肝心のところが抜けてしまっている」、で結局、何が言いたいのかわからない。
こういうの、全くつまらん。ま、仕事だから何とかするけど。
しかし、私の仕事上、問題の根本は「つまらぬテープを起こさなければならないこと」ではない。
「こういう勉強会を企画し、その反省が全くなされていないこと」だ。
これまで何本もこの仕事をさせられた最若手後輩が、「1本は、僕がやります」と引き受けてくれた。
とりあえず、気持ちの上では多少救われた。