CSやBSのCMはすごすぎる。
ここまでやるか、みたいな。
これで買う人がいるのか、みたいな。
…いるんだよね。
いるから、企業はCMに投資する。
しかしあまりに露骨で嫌らしいと思ったこのCM『幹細胞培養液Dr. Ju○○』。
10万円相当を6万8千円で販売。
それでも「原液12本でこの値段はあり得ない安さ」なんだそうだ。
驚きの高価格だが、ま、これはいい。
余裕のある人が買うだけのことなので。
CMでも「いいものなら投資を惜しまない人向き」とはっきり言っている。(←こう言われたら、決して面白くはないが)
不快感を抱いたのは、「愛用者の出し方」。
地位の高い人ばかりなので、オープンにできない。しかし、「沢田京香・50才」なる人が、電話口に登場する。
バックには、ゴージャスな沢田邸の内部がうつしだされ、女性司会者&販売会社の女性が「すばらしいおうち!」と驚嘆する。それから、沢田京香サマの口元だけが大写しになる。
…幹細胞美容液と豪邸は、なにか関係があるのか?
ないでしょう。
「限られたセレブだけが使用できますのよ、おほほほ(*^O^*)」という感じが、なんとも嫌らしい。
さらに、嫌らしさに拍車がかかる。
高橋ダイナなる女性が、「勇気をもって来てくれました」とばかりスタジオに登場。
「今までに2000種類の化粧品を試した。その中で一番いい」と能面みたいな表情でおっしゃる。
…2000種類? この人、何? 本職、治験? そういえばこの人、笑ったりすると、顔にヒビが入っちゃうのか、表情が乏しい。何だか、人造人間っぽい。
沢田京香サマも高橋ダイナサマも、「生活に潤いがあって輝いている」のだそうだ。
あ、そうでございますか、ま、勝手にどうぞ、だけど。
それにしても、誰か買うのか、6万8千円。
正直、このCM、見ていてぞっとした。
怒りを通り越して、背筋が寒くなるような気分になった。