ナミダのクッキングNo.2347 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

え?ロボット婚活? 
――テレビ画面に目が釘付けになってしまった。
 
いわゆる「お見合い」なのだが、二人が差し向かいで座るテーブルには、可愛らしい小さなロボットが2体。
お見合いする当人たちはしゃべらない。
ロボットたちが会話するのである。

ロボットには、あらかじめデータが入力してある。  
「趣味は何ですか」
「読書です」
「年収はどのくらいですか」
「普通に暮らしていける程度はあります」
 
・・・ってな具合に。
 
会話するのにハンディのある男女のお見合いか、と思ったのだが、全くそうではなかった。
 
テレビでは、参加者が「年収とか、大きな関心事なのに聞きにくいことが、ロボットを介せば嫌みなく聞ける」と言った。
ネットで調べると、「限られた時間内で自分の長所を伝えようとすると自慢に受け取られてしまう可能性があるが、ロボットなら大丈夫」「好みの外見でなければあんまり話を聞かないが、ロボットだからちゃんと聞いた」と、企画側・参加側、ともにおおむね高評価だった。実際に、カップルも誕生した、という。
 
年収500万か1000万か、私は中身などふっとんでしまった。
目の前のロボットがしゃべるのを見ている二人はいったいどんな心持ちなのか、どうしても理解できない。
 
自分の長所を伝えたら、それが自慢と受け取られるのは、時間が限られているからなのか。
その人全体が醸し出す雰囲気、しゃべり方、しゃべる内容、すべてひっくるめて自慢ととられたり、謙虚だととられるのではないか。
それを自分の五感で確かめずして、ロボットがしゃべる内容だけで決めるなんて。
例えば「おおらかで明るいです」と言った場合、この人といたら楽しそう…とプラスにとらえるか、いや、物事を深く考えない軽い人ととらえるか。とらえる側によっても違うわけで。
 
あるいは、女性側が年収を尋ねた場合、「お金に関してきちんとした人だ」ととらえる男性と、「いきなり金の話なんてがめついな」ととらえる男性といるのではないか。
また、尋ねる側の雰囲気も、堅実なのか欲深いのか、どちらもある。
 
ともあれ、なぜ、本人同士、相対しているのにロボットに会話を代行させるのか。
私には、さっぱりわからない。
もう、ぜんぜんわからない。
あいた口がふさがらなかった。