年忘れ映画祭り(←なんだか昭和のニオイがするな)
まずは、『アンナ・カレーニナ ヴロンスキーの物語』
超有名なトルストイの『アンナ・カレーニナ』その後日談、といったところ。
アンナがヴロンスキーとの恋に走ったため置き去りにされた息子・セルゲイが、ヴロンスキーと日露戦争のただなか、野戦病院で出会うという設定。
セルゲイは軍医であり、ヴロンスキーは怪我をした軍人として登場し、この二人がアンナの人生を語りながらたどる。
正直、期待ほどじゃなかった。
アンナを演ずるエリザベート・ボヤルスカヤが、アンナっぽくなかった。
もっとノーブルな人がいい。
きれいだけど、なにかが違う。
顔が大きすぎる(すみませんm(__)m)。
観ているうち、「ただのわがままで高慢ちきな女」としか思えなくなってしまった。
それから、夫・カレーニン。
人物像が、違う。
もっと「几帳面でねちっこい」男の方が説得力がある。
結構、真面目で常識的な小市民。
それにルックスが、ヴロンスキーと大違いだからなおさら、コキュなのが気の毒に思えてきた。
ま、ラストシーンが感動的だったので、「終わりよければすべてよし」ということで。
次、新藤兼人監督『墨東綺譚』。
深夜なのに観てしまった。今回は、津川正彦&墨田ユキ。
以前、芥川比呂志&山本富士子バージョンを観たことがあり、その足で本屋に寄って原作本を買ったほど感動したのだが、今回は、津川正彦の怪演ばかりが目立った。
嫌らしくて色っぽくてずさんで執拗。
こういう俳優さん、なかなかいないよね。
濃すぎて私は苦手だけど。
「どうにもできない切なさ」は、断然、芥川&山本ペアの方がよかった。
さて、年内、まだ祭は続く予定です。