昼前に、客様K社長がふらりと事務所においでになった。
特に用がおありなわけでもないようで、さっそくテレビで国会中継をご視聴。
ほっておくわけにもいかないので、しばらくの間、私も一緒に観ていた。
例の加計学園問題で、参考人が招致されている。
K社長、ふと曰く「ウソは絶対ばれる」。
ちなみにK社長は、古い固定概念が強固な方。
例えば、「適齢期には結婚するべき」「女は子どもを生むべき」などと、平気で力説なさる。
でも、なぜだか私はかわいがってもらっている。(私が要領よく、ずるく応対しているからに違いないが)
だから、
「ウソは絶対ばれる」というのも、いかにもK社長らしい発言だと思った。
だがしかし、そのあと、こうおっしゃったのである。
「ウソはつくりものだから」
K社長の解説によると……
ウソは想像してこしらえたもの。だから、いろんな人から、いろんな視点で問いただされると、つじつまをあわせるために、また、想像してこしらえる。
人間は、そんなに賢くないから、最初にこしらえたものを忘れてしまう。それで、当初と全く違ったことを言ったりしてしまい、結局ウソは露見する。
確かに、当たり前のことではある。
ただ、K社長のようなキャラの人が、「ウソはつくりもの」としゃれた前置きをしたことが、妙に「説得力大」だったのだ。
・・・ところで、
ならば私のウソは、ばれていたのか?
ニコニコ愛想よく応対していた私こそ、「今、やんなきゃならない仕事があるので、国会中継はよそで見てくれないかなあ」と思っていたことを。
文字にした途端に嘘になる想い
鞠子