漠然と不安、という心持ちは何ともやっかいなものだ。
「不安」という前提があると、何もかもが不安になってくる。
心身ともに、あちこち調子が悪いような気にすらなってくる。

昨日、スイミングに行ったら、いつも一緒になるEさんがビート板を使って泳いでいた。
隣のコースに入ったら、「私、あと1往復したら、あがるからね」と言われた。
「え? もう上がるの?」と尋ねたら、Eさんの答は、
 
「今日はなんとも、気が乗らないから」
 
だった。
 
「食べることより泳ぐことの方が好きなんじゃないか」と思えるくらい、スイミング好きなEさんからこのような発言が出ようとは、まったくもって信じられなかった。

私だって、今日は歌う気にならないな、という日もあるし、実は書く気も「しない日の方が多い」のだが、これは不思議でもなんでもない。
なぜなら、大雑把に振り分ければ、私は「陰タイプ」だから。

Eさんは「陽タイプ」。
 
陽タイプの人からこういう発言が出ると、陰タイプの私はますます不安になる。
Eさんがたまたま泳ぐのを早めに切り上げたって、たいしことじゃないと懸命に思おうとするが、やっぱり漠然と不安感が増す。
そして、
その不調を払拭するすべがない。
 
 
 
 
 
 
漠然と不安にかられ爪を噛む
鞠子