ナミダのクッキングNo.2244 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

今日から春期エクステンションカレッジが始まった。
このところ、受講生はほぼほぼ固定メンバーだったのだが、今日はなぜか新人が何人もいた。

そのせいなのかどうなのか、先生が、志賀直哉と島木健作の作品を、時間をかけて全文フル朗読された。
すると、それが終わるやいなや、年配の新人が先生に向かって、

「うまい!すばらしい!」

と叫んだのである。

…これ、おかしくないか?
正直な感想には違いないが、指導者に対して直接言う言い方ではない、と思う。

先だっても、声楽レッスンの折、同様のことを言った人がいた。

どう贔屓目に見ても、自分の力量以上の曲を持ってきた。
おまけに、練習してきたふうにない。
それでも先生は、根気よく指導されていたが、どうにもならず、とうとう先生が全曲歌われてしまった。
すると、終わるやいなや、その年配の生徒、

「さすが!すごいですねえ!すばらしい!」

と絶賛したのである。

先生に直接、こんなこと、言う?
レッスンの順番を待ちつつ聞いていた私は、冷や汗が流れた。

教えてもらう側が、教える人を上から評価する如くの発言。
年を経ると、知らず知らずのうちに経験の蓄積を武器にしてものを言いがちになる。
結果、こういう非常識な発言が出る。

この方、レッスン終了後、自席に戻るまでの間も、感心しきり。ぶつぶつ独り言を言っていた。

「やっぱ、うまいなあ。俺とは違うわ…」





書きながら自分自身を振り返り
鞠子