年末調整の実務中、書類を書き損じた。
「源泉徴収票」
金額を書き間違えたのである。
ところが、税務署から送られてくる書類一式の中には、1枚たりとも予備が入っていない。
税務署に電話した。
この時期だけのアルバイトみたいなお兄さんが電話に出て、さんざ待たされた挙句、ようやく登場したお姉さん曰く、
「申し訳ございません。その用紙は市役所にお問い合わせしていただけないでしょうか」
…そりゃ、書き損じた私が悪いし、いまどき、社員数が多いところなど、パソコンで出力できるのだろうが、なぜ税務署にも用紙を置いてないのか。
4枚複写のうち、税務署にも1枚、提出しなきゃなんない人がいるのに。
「支所にも置いてある」と言われ、結局救われた。
税務署・市役所・支所なら、支所が一番近くにあるから。
また書き損じるといけないので、気を落ち着けて書類に向かった。
よくよく見ると、この書類、マイナンバーを書くために、凝ったつくりになっているではないか。
税務署に出す1枚は「16歳未満の扶養親族」のマイナンバーは複写しないようになっている。
受給者に交付する1枚は、さらにプラスして、自分自身のマイナンバーも給料を払う側のマイナンバーも複写しないようになっている。
つまり、4枚複写だが、部分部分、カーボンを入れたり入れなかったり、地紋を入れたり入れなかったりしていのだ。
へぇぇ、これ、どうやってつくるんだろう。
4枚別々につくって片端を軽く接着させるのだろうか。
そういえば、マイナンバーの通知書も、確かコピーすると「複写」と浮き出てくる仕掛けになっていたはず。
すごい印刷技術。
だけどこれらにいったいいくらかかっているんだろう。
源泉徴収票を人数分しか封入しない気持ちもわかるが、とっても「不必要な経費」な気がする。
正社員数名の会社がたまたま大勢のアルバイトを雇ったら、やっぱり用紙をもらいにいかなきゃいけないだろうし。
そんなめんどうなことしたくないと、結局、申告が不正確になったら元も子もない。
そもそも、私自身、マイナンバーの恩恵など、なんらこうむってない。
書き損じみじんに破って年終わる
鞠子