飲み会の帰り、家まで約4キロの道のりを歩いた。
かなり前から、「歩く」のがマイブームなのである。
さすがに今日は、飲んでるし、夜だし…ということで、コンビニが点在する明るい国道沿いを歩いた。
それでも家まで「バスなら、あと1区間」のあたりで、国道をそれる。
すると、左手に山を見ながら住宅街を歩くことになる。
今日、星空を見ながらぶらぶら歩いてて、面白いことに気づいた。
途中、左側が空き地になってて山の全容が見えるところにさしかかると明らかに「体感温度が下がる」のである。
それとともに、空気の匂いが一変する。
左側が「住宅→住宅→空き地→住宅→空き地…」だとすると、
からだが「暖→暖→冷→暖→冷…」と感じるのである。
匂いはむしろ「無臭」に、あるいは「冷たい水」のような重厚な感じ。
これは左側だけに限る。
右手に空き地があっても、体感温度も匂いも変わらない。
感動した。
山が冷気を吐くのに違いない。
昼中、日差しが強くなってきた。
建物は温まったまま、夜になる。
でも山は、木の一本一本が体温(木温?)を下げ、冷たい呼吸をし始める。
冬も夏も歩いたが、そんなこと、全然気づかなかった。
今のように、1日の気温差が大きい時だけなのか、私が鈍感だったからなのか。
真夏はなかなか歩きづらいが、条件が整ったら歩いて確認してみようと思う。
もちろん、冬も。
心地よい夜の冷気に想う彼〈ひと〉 鞠子