ナミダのクッキングNo.1919 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

声楽レッスンで提示された『サルバトーレ・マルケージ』の3番、8番の旋律が頭から離れない。
3番は美しく、8番はエキゾチック。
とにかくこういう感じの曲を、今まで歌ったことがないのだ。

気になってしかたがない。
楽譜は合唱団所蔵のものなので、手元にない。
試しにAmazonで検索したら…あった。
Amazonって、本当に何でもあるのねぇ。

…で、買った。

歌ってみる前に、まずは前書きを黙読。
『サルバトーレ・マルケージ』はイタリア語のニュアンスと声の技術をあわせて学習する古典的な声楽教本、なのだそうだ。

そして、読み進むと、ものすごく大胆な文章がそこかしこに(@ ̄□ ̄@;)!!
思わずワロてしまった。

例えば…


○本書はあくまでトレーニングのためのものであって、詩の表現とか音楽的な内容というものは考えなくてよいのである。〈中略〉ゆえに本書を歌曲だと思ってはならない。

…あははは、もう笑うしかないじゃん。
だって、「美しい」だの「エキゾチック」だの、完全に「音楽的な内容」に惹かれてわざわざ買ったのは私。
バカみたいじゃないの。
ただ、1番を歌ってみて思った。
この曲から歌ったら、味気なくて買わなかったな、と。


○訓練はすべて忍耐、忍耐である。

…そうだよ、その通りだよ。
久しくこんな簡単なこと、忘れていたな。
イタリア語の美しいニュアンスを出すために、「ひたすら訓練せよ」、それどころか「言葉は発声の道具と思え」とまで言っている。
ひぇぇ(-_-;)


○一つとしてまちがいのない発音であるのに、少しもイタリア語として聞こえてこないのです。

うわっ、これは怖い((((;゜Д゜)))
前、先生の前で『Vaga luna』を歌ったとき、「英語みたいや」と言われたことを思い出した。
YouTubeでいろんな人の歌を聞き、暗譜していったにも関わらずバッサリ。
イタリア語のみならず、ドイツ語も英語ですらも、「正しい発音」なんて、簡単に身につくものではないのだ。

「すぐ歌うことより、まず詩を読むこと」…そんな努力、全然してないもんな。

え?  3番、8番以外の曲も歌ってみましたよん、もちろん。
7番の半音階なんて、全く正確に音取れず、もはやグチャグチャ。
「入門書」などとけっしてバカにできない己の力のなさをも痛感しました。

ああ、864円の楽譜1冊で、これほどさまざま教授されるとは…(-_-;)




3番は平らに歌えひたすらに         鞠子