ナミダのクッキングNo.1897 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

昨日に引き続いて、「人間とは、なんて愚かなんだろう」とため息の出る映画を、また、観てしまった。

本日観たのは『ボーダーライン』。
FBIと麻薬組織の攻防が描かれるんだけど、どちらもやり方がまともじゃないわけ。
特に捜査チームはまずいでしょう。
超法規的捜査、というか、違法捜査、というのは。

主人公は、女性FBI捜査官のケイト・メイサ-。
その腕を見込まれ(←いや、正しくは利用され)、国防総省の麻薬カルテル捜査チームに加わる。

だがしかし、その異常な違法捜査を見るにつけ、耐えがたい自己矛盾に陥っていく。

麻薬カルテルもカルテルだが、捜査チームも捜査チーム、なのだ。
個人的な復讐に燃える男まで、チームの主軸にいる。
つまり、「人間の愚かさ」むき出し。
誰も幸せでない。
ボロ儲けしてる麻薬王アラルコンですら、「真の幸せ」を享受している顔には見えない。
みんないったい、何、やってんのか!みたいな。

ケイト・メイサ-を演じるのは、エミリー・ブラント。
はっきり言って、りりしく美しい。
なのになんで、「命がけの捜査官」など、やっているのか?

私に言わせたら「愚か」。

唯一、救われたのは、FBIでの相棒であるレジー(←こちらは男性)が、ケイトの下着姿を見て、
「ブラを買えよ。同じTシャツばかり着てるなよ。恋をしろよ。踊れよ」…てなことを言うシーン。

レジーはケイトに「人間らしく生きなよ」と言っているのである。

「人間=愚か」を否定したりはしない。
だけど、「愚か」の「質」が問題なんだってば。

…ということで、本日もハラをたてながら観た映画だった。



善と悪境目なんてあってなし       鞠子