エクステンションカレッジの帰り、いつもの読書トモTちゃんとM女史と、いつものようランチ会。
芥川賞候補になってるピースの又吉さんが「太宰ファン」という話から、話題が「太宰治」になった。
実はTちゃんは大の太宰ファン。
対するM女史は大の太宰嫌い。
やり玉にあがったのは『人間失格』。
主人公・大庭葉蔵の「たらしっぷり」(←品のない表現だが)が「我慢ならない」と吠えまくるM女史。
葉ちゃんは、自分がモテることを知っている。
こうすれば「女がたらせる」(←またまた品のない表現だが)ことを知り抜いている。
弱さを全面に出して、「女になだれ込む」(←これも下品な表現だが)。
あ゛~っ、ムカつく(`Δ´)もう我慢ならない(`Δ´)…とM女史は制御不能。
しかし私が「葉ちゃんなら『いっしょに死のう』と言われたら、死んでもいい」、と言ったら、M女史、いきなり全てが停止した。
顔が「は?何ですと?」と言っている。
確かにM女史が言う通りにも読める。
そう読んだら、葉ちゃんは「やにさがった鼻持ちならないヤな男」だ。
わかっている。
わかっているが、私は葉ちゃんが好きでたまらない。
「この理不尽さ、理屈では説明できないよ」と言ったら、今まで笑って聞いていた太宰フリークTちゃん、
「やっぱ、鞠ちゃんの今度のレポートテーマは『葉蔵への愛』。言葉で説明できない理不尽さをできる限り言葉で分析する」、などと言い出した。
…3人、大爆笑(≧∇≦)(≧∇≦)(≧∇≦)
この爆笑、伏線があって。
さっきの講義でレポート批評があったのだが、私の書いた『嵐が丘』の「ヒースクリフ分析」をH教授がこんなふうに切ったからだ。
「復讐という視点はよくわかりますが、キャサリンに対する気持ちがどうだったかは書かれてないですね。この方(←批評時は実名は出さない)が、恋愛面の分析をしてないのは意外ですね。お名前、カミングアウトされてもいいですよ。やはりこの方には、男女関係の視点から書いてほしいですね」
…カミングアウトなんかしなくても、「書いたのは私」はまるわかりで、これは明らかにイジメだ。
ますます盛り上がるTちゃんとM女史。
「イジメにはイジメで対抗すべきだ。『葉蔵への愛』じゃなくて、『葉蔵とH教授』の方がいい」
「容姿、発言内容、癖、髪の量…比較しまくって書く」
「どう考えても髪の量は葉ちゃんの勝ちだよねぇ。『葉ちゃんの時代に比べて最近はいい発毛剤があるから、有利。まだ希望はあります』とか書いてしまえ」
…待て待て、待ちなはれ(-_-;)
そこまで言うなら、あなたたちが書きなはれ。
Tちゃん「太宰は好きだけど、葉ちゃんは別に… 太宰イコール葉ちゃんじゃないし」
M女史「レポートなんか、提出したことないもん。めんどうだし」
(-_-;)(-_-;)
…なんたる読書トモたち。
しかし、『葉蔵への愛~言葉にできないこの思い』はなかなか新鮮。
書いてみる価値アリ、の気がしてきた。