ナミダのクッキングNo.1095 | 鞠子のブログ『ナミダのクッキング』

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今日、ちょっぴり悲しかったこと…

岐阜県恵那市岩村町にある岩邑小学校。
ここでは、「漢字をはじめとした文字の読み書きを重視した取り組み」を行っているのだそうだ。

漢字検定を、親子で受検する。
地元出身の儒学者佐藤一斎が残した漢文を暗記する。
6年生になるころには、佐藤が書いた『言志四録』31の条文を暗記し、卒業するときには好きな条文を色紙に書く。

…それがどうした、と思いますか?

私は、とっても大切な学びだと思う。

もともと、「漢字が読めなければ他教科の内容も理解できない」という考えからはじまった取り組みとのこと。

その通りでしょ。
数学の問題を解く前に、問題文を読みこなせなければならないわけだし、
英語を訳すのだって、きちんとした日本語がわかっていることが前提でしょう。

それに、
「暗記」の効用。
公式の暗記とは質が違う。
日本語はリズム、音感、流れにも深い意味がある。
亡くなった『サザエさん』の波平役・声優の永井一郎さんは、句読点をどこに置くかによって、言わんとすることが全く違う旨の発言をしていたが、ほんとにそう。
暗記する、声に出してみる、そこから違った世界が開けてくる。

また、取り上げているのが「地元出身の儒学者だ」ということがとてもステキだ。
文学者でも科学者でも音楽家でもよい。各地域で「地元出身の○○」を深める学びをすれば、地元の歴史もわかるし地方色豊かな学びができる。

岩邑小の校長先生曰く、
「目先のテストの点数だけが目的ではない。(言志四録は難解な漢字や言い回しもあるが)大人になるまでにゆっくりと時間をかけて理解することが大切」。

そうだよ。
学校って、学びのきっかけをつくるのが本来の役割だもん。
知識を詰め込んだり試験で高得点をあげる訓練をしたり、というのは、「その場だけ」のことだ。

恵那市が岩手県釜石市の中学校に『言志四録』の児童書を送ったところ、お礼の手紙に生徒の気持ちが漢字一文字で表現されていたそうだ。
書かれていたのは、
「喜」
「友」
「悲」など。
岩邑小の子どもたちは、報道で見聞きするより被災地の現実を体感した、という。

このすばらしい感覚。

私も子どもがいたら、岩邑小学校に入学させたい。







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